――宮藤さんが脚本を担当された作品には多数出演されていますが、改めて脚本の魅力をお聞かせいただけますか?
僕の名前を知っていただけるようになったきっかけの作品が映画の「ピンポン」(2002年)だったんです。オーディションで「ドラゴン」という役をつかみ取ったんですね。
その後に、ドラマの「木更津キャッツアイ」(2002年、TBS系)に出させていただいて、それから映画の「アイデン&ティティ」(2003年)にも出演させていただきました。歌舞伎も書いていただいたことがありますし、結構たくさん出させていただいてます。
脚本の魅力は、テンポの良さじゃないでしょうか。“宮藤さん節”というか、すぐにポンポン読めちゃうので、お芝居をするときはテンポを気にするようにしています。
あとは、悲しいだけじゃなくて、ちょっとクスッと笑えるような“笑い泣き”で描かれているところじゃないでしょうか。
――「いだてん―」の脚本についてはどのように思いましたか?
大河ドラマの長い歴史の中での一つの挑戦だと思いました。挑戦するということは、もちろん賛否両論あると思います。「斬新でいい」っておっしゃる方もいれば、「大河らしくない」とおっしゃる方もいる。
でも、僕は宮藤さんの脚本と監督を信じて、まっすぐに情熱を持って演じるだけですね。
役者っていうのは、常に何かにチャレンジしたいと思っているんです。それは、ものを作る方も、監督さんもそうだと思います。「いだてん―」のようにチャレンジする作品に巡り合えるということは、本当に喜ばしいことです。
――2020年東京オリンピックを迎えるにあたって、歌舞伎界も世界に目を向けているかと思います。この作品にご出演されることが、何か歌舞伎界を広めていくことにもつながるような期待感などはお持ちなんでしょうか?
このドラマを通して日本がオリンピックに向けて盛り上がっていけばいいなと思っていますし、日本が注目される機会でもあるので、日本の伝統芸能の歌舞伎役者であるからには、歌舞伎や演劇にもっと若い方たちに興味を持ってもらいたいという気持ちもあります。
一生に一度のチャンスかもしれないので、ドラマも歌舞伎界も、もっともっと盛り上がることを目指していきたいですね。
そして、オリンピックが終わった後も、その火を絶やすことなく、みんなで力を合わせてお客様に喜んでもらえる作品を作るのが使命だと思います。
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