佐藤永典「今後はいい意味で適当に…」“テニミュ”から10年、役者人生を振り返る

2019/02/26 08:00 配信

2.5次元 インタビュー

佐藤永典


いつの間にか冷静に頭で考えることが多いタイプに


――新たな火がついたんですね。

僕には足りないものが多過ぎるんですよね(笑)。今までも、自分が板に立ったときの勝負はしているつもりでしたが、いつの間にか冷静に頭で考えることが多いタイプになってしまっていたので、それだけじゃ駄目なのかな、自由さが足りないのかなとも…今、29歳で、「30歳になったら楽だ」ともよく言われますが、まだなってないのでいろいろ考えてしまいます(笑)。

20代の、特に最初の方は考えないでやってきて、でも、20代でこそ投げられる豪速球ストレートもあるし、変に変化球ばかりやってもな…というのもあるし。もちろん、考えたからこそ学べたこともあるし…。きっと、一生悩んでいますね!(笑)

――ステージ上のことだけではなく、人間として…ですね。

そうですね~。最近特に、年下の方とのお仕事も多くて…と言って、年下に慕われるタイプでは全くないんですけど(笑)。中間の立場から上も下も見るようになって、いろいろな人の人間としての在り方みたいなものをよく考えるようになりました。

昔は年下として、人見知りなりに無邪気に仲良くなろうとしてきましたが、そういう意味では、今は無理をせずに落ち着いてきた感じがします。

――生活面でも何か意識は変わりましたか?

それも考え始めました! みんな言ってくるんですもん、「30歳になったらお肌が…」「体力が…」って(笑)。「今のところまだ大丈夫だから!」と思いつつ、この仕事をしていく上では体に気を付けなきゃいけないので、まずは食生活から…一応ずっといろいろ考えてはいたんですけど、具体的に実行に移さなきゃいけないという実感がヒシヒシと迫ってきています。

それは、今後の役者としての方向性も含めてですね。やりたいことを具体的にグッと定めて、冒険をしていきたいです。

――その中でも特に挑戦していきたいことは?

シェークスピア作品です。もともと読んでいましたし、僕の好きな演出家さんが「やってみたら?」とおっしゃってくださったのもあって…「ハムレット」が特に好きなんです。

もちろん映画もドラマも、好きなお仕事をいっぱいできるように、日々いろいろなことに“熱量”を持ちつつ、原点に戻っていい意味で“適当”“自由”にチャレンジしていきたい。自分が諦めない限り、どの年になってもチャンスはいっぱいあると思うので。

――ありがとうございます。そんな芸能活動10周年を記念して、カレンダーも発売されたそうですね。

はい、29歳の誕生日の2月14日にリリースさせていただきました。いつもは役の状態で写真を撮ってもらうことが多いのですが、12カ月、全部“自分”(笑)。

ちょっと照れる気持ちもあるのですが、表紙から今の自分がしっかり出ているし、4月や5月は自分とは違うヤンチャな雰囲気にも挑戦しているので、しっかり見ていただいて、お気に入りの1枚を飾っていただけたらと思います。

取材・文・撮影=坂戸希和美

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