遺産相続目当てで資産家の老人を狙う結婚詐欺“後妻業”。そんなテーマを題材に、さまざまな欲望や思惑がうごめく痛快サスペンス「後妻業」(フジテレビ系)。オトコをたぶらかす天才・武内小夜子を木村佳乃、小夜子に狙われた資産家の娘・中瀬朋美を木村多江が演じる。
佳乃「普段とは全く違うことができるので悪役は楽しいです。思いっ切り振り切って演じています」
多江「私は“脱・薄幸な役”。日常でも大きな声を出すことはほとんどないし、芝居でケンカすることも初体験。新しいことばかりで面白いです」
佳乃「多江さんはかれんな女性を演じることが多かったと思いますが、実は明るくてさっぱりしている印象。頼りになります。あと、同じ名字なのでシンパシーもあるし(笑)」
多江「何か親戚みたいね。佳乃ちゃんは努力家だと思います。今回のセリフは全て関西弁なので、裏ですごく練習を重ねていると思うんですよ。セリフもスゴイ量だしテンポも速いし…。プライベートでは子供もいて家庭もある中で、そういうものを全く見せずにものすごい集中力で現場をこなしているのは、本当に尊敬の念でいっぱいです」
――ダマした側とダマされた側である2人のケンカも見どころの一つ。
佳乃「これがすごく疲れて筋肉痛になるんですが楽しいんですよ」
多江「きのう、激しいケンカのシーンを撮影したんですが、今までにないくらいのパワーを使ってしばらく脱力状態になっちゃいました(笑)」
佳乃「でもケンカをするからこそ2人は距離が近くなってくる」
多江「心と心で向き合っているからね。よくマンガとかで男の子がケンカした後に仲良くなる、みたいなシーンがありますが、その気持ちがちょっと分かります。お互いに嫌いになれない人間っぽさがあって…」
佳乃「実はこの2人の関係性は、回を追うごとに変わってくるんですよ。そこも注目ですね。あと変顔。家に帰ってからも多江さんの変顔を思い出して笑っちゃいましたから」
多江「あのときは、言い合っている場面で佳乃ちゃんが変顔してくるので乗っかっただけです(笑)。でも瞬時に関西弁でアドリブを差し込んでくる。どうやって覚えているの?」
佳乃「家事をするときは、方言指導の先生に吹き込んでもらった音源を流しています。そしたらまさかの娘が、『それヅラちゃう、ファッションウィッグや』ってセリフを言いだして(笑)。いつの間にか聞いていたみたいで焦っちゃいました」
多江「毎回、ケンカのシーンがあるんですが、2人ともさっぱりした性格だからねちねちしたネガティブなところがないのがいいかな。子供たちがケンカしているみたい」
佳乃「コミカルで笑えますよね」
――今後は2人の関係がどうなるのか気になるところ。
多江「朋美はダマされた側ですが悪事を暴く側でもあります。その暴いていく段階で小夜子の裏側が見えてくる。彼女の完璧じゃない人間性みたいなものを感じ取ってください」
佳乃「女同士のバトルや友情、そして恋愛要素もありの盛りだくさん。原作とも映画とも違いスピーディーな展開を見せていきます。これを見てスカッとしてもらいたいです」
取材・文=玉置晴子
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