sora tob sakana初のメジャーアルバムなのに未完成曲でレコーディング。そのワケは?

2019/03/13 06:00 配信

アイドル インタビュー

3月13日(水)にメジャー1stアルバムをリリースするsora tob sakanaの4人。左から、神崎風花、山崎愛、寺口夏花、風間玲マライカ


風間玲マライカ、神崎風花、寺口夏花山崎愛の4人組アイドルグループ・sora tob sakanaが3月13日(水)、メジャー1stアルバム『World Fragment Tour』をリリースする。

“オサカナ”の愛称で知られるsora tob sakanaはアイドルシーンには珍しい、エレクトロニカなポストロックを歌うグループとして人気を集め、テレビアニメ「ハイスコアガール」(2018年)の主題歌アーティストと言えばピンとくる方も多いだろう。

サウンドと並び、物語性とメッセージ性の強さもオサカナ楽曲の特徴だが、今回のアルバムは特にそこが色濃く刻まれた1作となっている。

今年、さらなる飛躍を期待されるメンバーは、このアルバムにどう向かい合ったのか。レコーディング秘話から、それぞれのお薦めナンバーなどを聞いた。

未完成状態の曲でレコーディング。そのワケは?


アルバムタイトル『World Fragment Tour』は直訳すると「世界の断片の旅」となり、グループのサウンドプロデュースを行う照井順政が定めたコンセプトは、「非日常の出会いにより、それぞれの日常の景色が変わっていく『ツアー(旅行)』をキーワードに」。

インストから始まる全11曲の流れはまさに、日常からトリップする非日常へのツアーを体験させてくれるものだ。そこに誘ってくれるのが4人の歌声だが、今回のレコーディングにおいて、照井は思い切ったとも言える、非常に面白い試みを行っていた。

風間:レコ―ディング時に使用された曲は、まだ音が全部入っていない未完成のものだったんです。照井さんからは「この状態で捉えたものを、自分なりに歌ってみなさい」というくらいの説明だったんです。

寺口:本当に自分なりに感じた表現で歌ってました。

手探りだったレコーディング。「完成した曲を聞いた時は圧倒されました。めちゃくちゃ良い!!って」


――1人1人の感性を表現してもらいたかったということでしょうか?

風間:多分、そうだったんだと思います。レコーディングは2018年の夏頃から始まって、本当に手探りのレコーディングだったんですけど、完成した曲を聞いた時は圧倒されました。「こんな曲だったんだ! めちゃくちゃ良い!!」って。

寺口:アルバムのタイトルに「ツアー」とあるから理解はしていましたけど、レコーディング時、そこまでコンセプトに意識はいってなかったんです。

風間:出来上がった音源を頭からフルで聞いた時、そこで初めてアルバムの世界が見えたんですよね。

山崎:すごいって思いました。

寺口:曲ごとに色んな世界が見えて、例えばリード曲の「knock!knock!」は異国感のある曲で、ここから普段の日常を離れての旅行感が伝わってくるし、聞いてくださる皆さんにも感じてもらえるところだと思います。

――確かに非日常へのツアー、アルバムの扉を開くにふさわしい曲だと感じました。サウンド的にはオサカナの尖った感じが強く出つつ、妖しい雰囲気もありますね。

寺口:こういう曲は今までになかったから、聞いていて自分でも不思議な気持ちになります。

神崎:ギターサビのところは聞いた瞬間、格好良さに痺れました。「ダダッダッダダ」って、音に合わせて入れているんですけど、レコーディングの時はここも歌うのかと戸惑いがあったんです。でも、想像していたのと全く違う仕上がりで、「ああ…格好良い…」って、そればかりでした。



――途中オリエンタルな曲調に変わるので余計に引き込まれます。

寺口:「ヘイ!」という掛け声を入れたり、sora tob sakanaにはなかった感じの曲だと思います。

神崎:もう1つ私が好きな箇所があって、ペアで歌うところも少し曲調が変わって、また違った異国感が出ているんです。MVやライブの時に感じてほしいです。

山崎:私はもう、好きとしか言葉がありません。とにかく良いんです。ぜひ聞いてください!