3月1日より映画「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第七章『新星篇』」が公開された。
不朽の名作「宇宙戦艦ヤマト」をリメイクし、2012年から2014年にわたって劇場上映からTV放送まで展開した「宇宙戦艦ヤマト2199」。「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」はその続編となる完全新作シリーズで、2017年公開の第一章「嚆矢篇」から始まり、第七章となる本作「新星篇」でいよいよ完結する。
今回は、古代進役の小野大輔とアベルト・デスラー役の山寺宏一にインタビュー。ついに最終章を迎えた現在の心境や、自身の役柄への思い、共演者とのエピソードなどを聞いた。
――前作「宇宙戦艦ヤマト2199」(以下「2199」)から始まり、本作「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」(以下「2202」)まで演じ終えた、現在の心境をお聞かせください。
小野大輔:「2199」の時は1年半以上、今回の「2202」では2年以上、旅をしてきました。いつも同じスタジオで収録していたんですけど、その雰囲気が本当にヤマトの艦内みたいで、一緒に旅をしてきたことを実感しています。
最後の収録が終わった時は、ここまで一緒にたどり着いたみんなに「お疲れさま」と言いたい気持ちでいっぱいでした。ブースからだと、調整室にいる監督たちは第一艦橋にいる艦長に見えるんですよ。
山寺宏一:あのガラスの感じがね(笑)。
小野:本当に似ていて。だから、いつもヤマトの中にいるような感覚がありました。それと、役者さんはベテランから若手まで老若男女が参加されていて、世代に関係なくみんなが同じ気持ちで作品に情熱を注いでいました。それは艦長としてとてもうれしかったですし、クルーたちを誇りに思いました。
山寺:こんなに長いスパンで収録して、いろいろな世代の人たちが出ている作品は他にないですよね。他のシリーズものとは一線を画す特別な作品でした。しかも、デスラーは毎回出ている役ではないので、ものすごい緊張感がありました。
決して殺伐とした空気のスタジオではないんですけど、最後の最後まで一言を発するたびに緊張が走っていました。今はまだ「終わったんだ」という実感はなくて、この先も旅が続くんじゃないかという気が勝手にしています。
――さまざまな作品に出演されている山寺さんでも緊張されるんですね。
山寺:僕はまだ老若の若ですから(笑)。「ヤマト」の現場は、ベテランだけじゃなくて声優業界を引っ張っているような世代から、キラキラした若手まで、いろんな人が参加されているので。
小野:緊張されていたんですね。
山寺:いや、大変でしたよ(笑)。「2199」の時は、ガミラス側とヤマト側で別々に録ることが多かったので、1人の時間もあったんですけど、「2202」は皆さんと一緒の収録だったので。他の現場では中心にいるような人たちが端っこにいたりしてね。
小野:そうですね。「あなたがそこに座ったら若手が座るとこないですよー!」って場面もありました(笑)。
山寺:僕もどうしたらいいかなと思って、さり気なく小野くんの隣に座ることが多かったですね。
小野:ご本人はこうおっしゃっていますけど、山寺さんがいらっしゃる時は、場の空気がとても華やかになるなと思っていました。
山寺:あら、うれしいですね。小野くんがそう言っていたと大きく書いておいてください(笑)。
小野:(大塚)芳忠さんや麦人さんたちはとても気さくな方で、気軽に話していただけるんですけど。僕らからしてみると大先輩なので。
山寺:まぁ、ジジィたちがね(笑)。
小野:そんなこと言ってないですから(笑)。本当にすごい方たちばかりなので、どうやってコミュニケーションを取ったらいいのかと、実は座長として悩んだりもしていました。
山寺:そうなんだ。でも、とてもいい雰囲気でしたよ。
小野:山寺さんが僕の近くに座ってくださった時に、もう一段現場の空気が上がったような気がしたんですよね。
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