坂の上の雲・第2部、来月いよいよ放送!香川照之、忘れることのない一作!

2010/11/06 11:19 配信

ドラマ

海軍軍人・秋山真之を演じる本木雅弘

NHK総合ほかで年12月5日(日)から放送されるドラマ「坂の上の雲・第2部」の試写会と会見が行われ、出演する本木雅弘、阿部寛、香川照之、菅野美穂、藤本隆宏が出席した。

同作は作家・司馬遼太郎の代表作といえる同名小説が原作。近代日本の勃興期、日清戦争・日露戦争とかけ抜けた明治の日本の姿を、陸軍軍人・秋山好古と海軍軍人・秋山真之の兄弟や、俳人・正岡子規の目を通して描かれる。'09年12月に放送された第1部では、日本が初めて経験した近代戦・日清戦争とそこに向かう人間模様が描かれた。第2部では敗戦国・清で兵力を増強し始めた大国・ロシアと、それに対抗する日本が戦争へ突き進んでいく歴史や、結核を患い壮絶な死を迎える子規の姿などが描かれる。

秋山真之を演じる本木は、「第2部はそれぞれのキャラクターがつぶだって感じられる回になっていますので、非常に楽しみにしています。第2部の中で、子規が真之にむかって、『淳さん(真之)はちっぽけな人間では抱えきれないほどの課題を背負ってしっかり立っとるけんの』というせりふがあるんですが、まさに、それぞれの立場で明治という時代を生きた人たちのエネルギーが感じられる第2部だと思いますので、若い人も含め、多くの方に見ていただきたいです」と自らの思いを告白した。また、現在放送中の大河ドラマ「龍馬伝」と、そこに出演中の香川について「ほとんどNHKは今、香川照之プロモーションという感じもありますけど(笑)、でもちょうど時代も絡んでいる要素もありますし、そのへんの時代のにおいを記憶も残しつつ、『坂の上の雲』を見ていただけると、日本がどういう流れを経て続いてきたかってことが味わい深くなると思います」とコメントした。

真之の兄・好古を演じた阿部は、「第2部は、それぞれの生き様が1つ、また1つ乗り越えて、真っすぐな男たちが真剣に生きていく、そういう坂の上を一番上がって行ったみたいな作品になっています。今回の2部は友情というのがテーマで、僕も見させてもうらいましたけど、子規と広瀬の壮絶な死があるんですが、すごく感動しました」と感想を述べた。

今回の第2部で死を迎える子規を演じた香川は「制作発表をしてから3年と10カ月経つわけですが、そのとき僕はちょうど舞台をやっていて、アメリカ人の役だったもんですから、パーマをかけていたんですね。そして今、日系メキシコ人の役をやっていまして、奇しくも同じ髪型をしています(笑)。しかし皆さんが先ほどご覧になった中で、あのような状態(坊主)になることもできます。3年というのは人の髪の毛がここまで戻るんですね(笑)」と自らの髪形をネタに、会場を盛り上げた。また「(子規が死ぬ)第7回は、佐藤幹夫監督の渾身(こんしん)の一作であると思います。どのカットもものすごいつなぎ方をしていてですね、忘れることのできない一作を僕などという俳優に与えていただいたことを心から感謝します」と渾身の演技で監督に応えた香川だからこそ言える思いの丈を述べた。

また、今回のドラマが国際エミー賞の連続ドラマ部門で最終選考に残っていることについて、本木は「授賞式で通ることになれば、初の快挙ということで、期待が高まっています。非常に楽しみです」と喜びを語った。