三浦春馬、高橋メアリージュンが東野圭吾原作サスペンスに体当たりで挑む!二人の濡れ場も

2019/03/13 15:00 配信

ドラマ

ハードサスペンス「連続ドラマW 東野圭吾『ダイイング・アイ』」に挑む三浦春馬、高橋メアリージュン

東野圭吾原作のハードサスペンスを映像化した、「連続ドラマW 東野圭吾『ダイイング・アイ』」が3月16日(土)よりWOWOWプライムでスタート。今作は原作者の東野自身が「映像化の声は掛からないと思っていた」と語るほど難解な作品で、記憶喪失と贖罪に悩む主人公のバーテンダー・雨村慎介役を三浦春馬、事故の被害者の岸中美菜絵と謎の女・瑠璃子、一人二役を高橋メアリージュンが演じる。異色のハードサスペンスに挑んだ2人に、今作の魅力と裏話を聞いた。

――今作は慎介がある事件をきっかけに1年半前に起こした交通事故の記憶をなくしたことから物語が始まり、謎の女・瑠璃子と出会うことで狂気と苦悩の世界に誘われていきます。最初にストーリーを知った時はどんな印象を持たれましたか?

三浦春馬「『すごいな!東野圭吾さん』と思いました。まさか!?の展開で、最初は瑠璃子は幽霊なのか?とも思いましたが、知れば知るほど違って、登場人物全員が保身と贖罪の間で揺れ動いていく。人間の汚い部分が見えてきますが、決して意図的じゃないところで動いているので、悩ましいんですよね。あとスピード感がすごいなって」

高橋メアリージュン「最後まであっという間に読めちゃいましたよね!そして、先が気になって気になって仕方なかったです」

互いに感情の表現が難解な役どころに挑戦


――慎介という役柄の面白さはどう感じましたか?

三浦「無くした記憶を徐々に取り戻していく中で"罪の意識"もよみがえっていく。緊迫感のようなものに悩まされる芝居を、国本(雅広)監督の意見を仰ぎながら演じられたことが楽しかったです。慎介は瑠璃子の蠱惑(こわく)的な目を見ると身動きが取れなくなるんですけど、ただ彼女に睨まれたから魔法のように動けなくなるのでは説得力に欠ける。ですので、『瑠璃子の目はどんな人間にも内在している罪の意識を引き出すから動けなくなるのではないか』と、"罪の意識"と繋げることはできないだろうかなどと考えながら演じていました」

――慎介がバーテンダーということで、かなり練習されたそうですね。

三浦「ちゃんとやらないと嘘になるので、友人の店に通ったりして練習しました。1カ月ぐらい前からかな?撮影までにしっかり練習できたという手応えがあったので、本番は怖くなかったです」

高橋「シェイカーにお酒を注いだ後に三角のメジャーカップをシュッとする手つきや、振る姿がかっこよくて。振る時はゆっくり振ってから速くなって、最後にまたゆっくりなるのが、セクシーだなと思いました」

――高橋さんは美菜絵と瑠璃子を演じましたが、やはり二役は難しかったですか?

高橋「美菜絵と瑠璃子はメークや衣装も全然違うのでスイッチは切り替えやすかったのですが、感情面を掴むのが難しかったです。美菜絵の魂が瑠璃子の中にあるの?...とか。ネタバレになってしまうのであんまり話せないんですけど(笑)。カクテルじゃないですが、美菜絵の魂をちょっと配合するような感じで、時期による変化を現すのが難しかったです」

――交通事故から始まるなど、ハードなシーンの多い作品ですが、現場の様子はいかがでしたか?

三浦「こういう作品ですが、楽しく撮影したいなと思っていました」

高橋「すごい楽しかったですよ。春馬くん始め、みんな、いい人でしたし」

三浦「(にっこり)」

高橋「(笑)。朝飲むドリンクの話をしましたよね?」

三浦「どのプロテインを選び、豆乳で割るのか、水なのか、バナナは入れるか?とかね。体を気遣う生活についての話をよくしてましたね」

高橋「役のことより話してたかも(笑)」

三浦が濡れ場以上に印象的だったシーンは?


――三浦さんご自身の言葉を借りると「かなり軽装で鎖に繋がれるシーン」もあるということですが、それぞれに印象に残っているシーンをお教えください。

高橋「私はどうしたって、第1話の事故のシーンですね。美菜絵が死にゆく姿と、彼女の目が強烈に残っています」

三浦「今作はとてもチャレンジングな作品で、濡れ場にも2人で体当たりで挑みました。慎介が瑠璃子に『ビトウィーン・ザ・シーツ』というカクテルを作った後に深い関係になるという展開も面白く、2人のシーンにも思い入れがあるのですが、生瀬(勝久)さん演じる江島との関係にも注目してほしくて。江島は慎介の恩人のような存在なのですが、記憶を失う事故から関係性がこじれて最終的には...。慎介として切ない気持ちに陥る最終話は特に印象に残っています。生瀬さんとは『14歳の母』(2006年、日本テレビ系)の時に共演し、いろいろ勉強させていただいた存在だったので、僕自身も切なさを感じて、いいお芝居ができたのではないかなと思っています」

――最後に今作をご覧になるみなさまへメッセージをお願いします。

高橋「瑠璃子の時は蛇の目を意識しましたが、今回、とっても綺麗に撮っていただけたので(笑)、ぜひ見てください」

三浦「登場人物全員が保身か贖罪かで揺れ動くストーリーで、それぞれの心の闇を国本監督が魅力的に切り取ってくださっています。1話見ると先が見たくなる作品だと思いますので、全6話、お楽しみください」

文=及川静 撮影=阿部岳人 三浦春馬:ヘアメイク=MIZUHO(Vitamins)、スタイリスト=TAKAO(D-CORD)  高橋メアリージュン:ヘアメイク=堀絋輔(+nine)、スタイリスト=松野下直大