――6つ子たちは不思議な世界に迷い込み、18歳の自分たちと出会います。櫻井さんは再び学生時代に戻るとしたらどの時代に戻りたいですか?
櫻井:あまり戻りたくないなぁ…(苦笑)。小学校時代は楽しかったんですけど、中学校から勉強は大変だったし、人見知りがひどくなっちゃって人づきあいよりも1人遊びが得意になっちゃったし。まぁ、やり直すという意味なら小学校ですね。だって直すならそこから直さないと!(笑) ルーツをたどると、わりと子供の頃になるし、高校からじゃやり直すには遅い!!
――小学校に戻って何をしたい?
櫻井:勉強をしたいですね。年齢なりの知識と経験はあるけど、教養がないんですよ。大人になってから「勉強って大事だな」と気がつくんですけど、大人になってから足りない分を補おうとすると、すごくしんどい! 日々の勉強、学習をちゃんとやっていた人には、絶対勝てないですし。
インタビューでちょっと大人な切り口で質問されたときも、全然分からなくて焦るし、バカがバレてしまう(苦笑)。素養、教養が自分には欠けているので、「勉強を頑張りたい」というのが44歳の今の自分の結論です…嫌ですけどね、勉強(笑)。
――逆に「大人になったな」と感じる瞬間はありますか?
櫻井:1人でバーで飲んでるときとか(笑)。そういうシチュエーションに感じるだけであって、感覚で味わおうとしてもあまりピンとこないですね。声優という仕事って、遊びが必要じゃないですか。40歳を超えても高校生の役をしますし。そのためにも、どこかみずみずしさやそういう感覚を持っていたいし、必要だったりすると思うんです。
――若さを忘れないことも大事なお仕事の1つなんですね。
櫻井:演技するときって、邪魔なものはできるだけ排除して臨むので、フラットで装飾品がない状態でいたいなと思うと、感覚的にどうしても幼くなっちゃうんですよね。それですごくガキっぽいこと言って恥ずかしい思いをするときもあるんですけど。大人になりきれていないことを仕事とか作品のせいにしたくはないですが、そこを「大事なんだよ!」と言い訳にしようとしている自分がいますね(笑)。
――最後に、公開を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします!
櫻井:楽しみに待っていてくださる方、本当にありがとうございます。楽しみに待っていてくださる方が何に期待をされて劇場に行くのかと考えるんですが、恐らく皆さん「おそ松さん」で「ものすごく感動したい!」と思って見にくることはないじゃないですか(笑)。
――確かに(笑)。
櫻井:どういう内容なのかな、どんな体験をさせてくれるのかなというリラックスした感じなんじゃないかなと思います。それくらいの気持ちで見にきてくれた方が、こちらも気が楽ですね(笑)。TVシリーズで作り上げてきた彼らの、「おそ松さん」のスタンスやテイストはちゃんと踏襲しつつ、映画をちょっと意識したスケール感でファンタジックなお話になっています。
絶妙なブレンドで、最後はちょっと感動というか「いい感じ!」ですね。このひと言が本当にピッタリ。おそ松たちの人間味をたっぷり味わえる内容なので、ぜひたくさんの方に劇場に足を運んでいただければと思います!
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