――アドリブなどはあるのでしょうか?
福山:みんな台本通りにやっているんですよ。面白いことに、TVアニメシリーズからアドリブはほぼしていません。粒だった台詞は全部指定があるものですし、「後ろで喧嘩をしている」といったものに関してはアドリブになりますが、それでもいくつかは台本に書いてあるんです。
――では、その台本に書かれた言葉をどう面白くしていくかに全力を注いでいると。
福山:そういうことです。なので、パワーワードを持っている人が羨ましいんですよ。一松の僕には無いので…TVシリーズの僕の台詞の中で一番刺さったパワーワードは「ドメスティックパリピ」というひと言だけです(笑)。
――今回の劇場版でもパワーワードは出てきますか?
福山:出てきます! 言えないので、ぜひ探してみてください。いつくかあるんですが、多分きっとみんなの中でのパワーワードになるだろうというのが、満場一致で1つあります。パワーワードも含めて、書かれているト書き通りにやるだけで面白い人たちがたくさんいるわけなんですが、今回その中でのバカデミー賞は間違いなく神谷(浩史)さん演じる18歳のチョロ松です。
――どんな部分が面白かったのでしょう?
福山:ただひと言、ト書きに書かれたキャラクターの特徴を忠実にやっているだけなんですけれど、それがまぁ面白い!(笑) 嫉妬を覚えるレベルで面白いです。僕がやっても、あれだけ面白くはならないですね。
――収録において苦労されたことは?
福山:TVアニメシリーズでもそうだったんですが、自分以外がみんな面白く感じるんですよね。だから、自分のパートが来たときに「スベったら死ぬ」と思ってしまう(苦笑)。しかも、テストではみんな笑ってくれますが、本番は笑えないじゃないですか。でもみんな、笑いを必死に堪えながら収録していましたね(笑)。
――(笑)。
福山:本番ではもちろん笑えないので、途端にスベっている感覚になるんです。いやぁ、スベるのは本当に怖いですね。汚れないでいられるのが一番いいんですけれど、そこで汚れてしまうと、その汚れってシャワーじゃ落ちないんですよ。笑いじゃないと落ちない。でも、一松ですから大爆笑なんてほぼ取ることがないんですよ。
大体においてブラックなところでクスッとなるとかしかないので、そうなってくるとやった実感を頼りにするしかない。だから、チョロ松やカラ松、トド松を見ていると「面白いな~」と思います。
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