――森咲さんが松尾監督との写真をSNSに投稿したら、「森咲智美、転向か?」とネットニュースになり大騒ぎでしたね。
松尾:(森咲は)本当のことを書いただけですけど、彼女のファンは心配されたかもしれないですね。ただ、一緒に撮影させていただいたことが一つのニュースになるくらい、みんなも驚いたってことですよね。この掛け合わせがどれだけ意外なことかということなんでしょうけど。
僕がテレビを撮ることも意外だと思うし、森咲さんが僕と仕事をすることもそう。全ての意外性を、(作品の)中身で彼女が表してくれているという部分もあります。そういうドラマ…ドラマは初めてですか?
森咲:ヒロインは初めてですね。
松尾:そういうインパクトは、この番組に十分あると思いますね。たぶん、テレビが壊れるんじゃないかなって。
全員:(笑)。
松尾:壊れてほしいなって思っていて、台本にも書かせてもらったんです。「地上波を壊してください」って。別に地上波が壊れるわけじゃないですけど、モニターが壊れるくらいに頑張りましょうねっていう部分はあったので。それが、僕がテレビの方で初めて撮るっていう一つの意義だとも思うから。
もちろん、いつもの手法の中でやれることの中のギリギリでやりましたけど、プラス彼女みたいな人に協力してもらって、“破壊力のある映像を”とは思っていました。それは撮れましたね。
――テレビ初演出という中で苦労されたことは?
松尾:全然、何もないです。そういうふうにやらせてもらえていたので。例えば、最初から「カットを割ってください」とか「台本をしっかりと書いてください」とか言われたり、「台本に書いてあるこの意味は何ですか?」って詰められたりしていたら、おそらくこの話は途中で頓挫していたと思います。
僕の撮り方を尊重していただいて、いつもの機材を使わせてもらって、スタイルとして主観映像で作らせてもらったりとか、本当に自分のやり方で撮らせてもらえたので、気持ちよくやらせてもらっていました。
【タチ喰い!対談(3)に続く】
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