――どれも原曲(提供曲)とは違う仕上がりですが、アルバムのトータルアレンジはどのように考えられたのでしょう?
実をいうと、1曲1曲好きにアレンジしていったらこうなったという感じで、トータルアレンジはあまり意識していないんですよ。デモを作り、出揃った曲を聴いて、初めて提供曲にロックンロール調で、わりと明るめの曲が多いことに気付いたくらいです。「℃maj9」(℃-ute)で声だけのインストを作ろう、最後は「友よ」(アンジュルム)で終らせたいという、それくらいかもしれないです。
打ち込みだけの曲もありますが、ライブっぽく、自分らしく録れればいい収まりになるだろうという作り方で、原曲に対してこう変えていうこうという意識は全くありませんでした。
――そうだったんですね。トラック構成がアーティストごとではなかったので、アレンジには流れの意図があるのかと思っていました。
意外とそうではなくて(笑)。もちろん、出揃った段階でアレンジが近い曲の見直しはしています。
――主に「大器晩成」(アンジュルム)以降の収録ですが、セレクトには意図がありますか?
そこもあまり深い考えはなく、頭に浮かんだ曲を並べていった感じです。直近だと「ポツリと」(Juice=Juice)もありますが、それの曲発表がされたときはもうアルバムの半分くらいを録っていたころで、入れるにしても分数が収まらなかったんですよね。
――カバーの意味を誤解されないために聞きますが、提供時の仮歌バージョンを直したわけではないんですよね?
もちろんもちろん。歌も音も、全部ひっくるめて作り直した作品です。
――全てがではないですが、やはりブリッティッシュサウンドの雰囲気を感じます。
ビートルズからの僕の音楽ルーツですね。自分のアルバムとして、ステージで歌うことを想定したとき、そこはどうしても自分の好みに寄っていきますね。
――同じイギリスですが、ニュー・オーダーのようなテクノロックは聴かれますか?
聴きますよ。デュラン・デュランも大好きだし、80年代イギリスのニューウェーブも大好きです。激しくロックしてたバンドが、80年代の打ち込みサウンドのアレンジになるとこうなるみたいなのも勉強してきたつもりなので、今回のだと「いいんじゃない?」(LoVendoЯ)にその影響が強いですね。
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