――初演のリリアンヌは原作ファンからも絶賛でした。ご自分ではどういう印象ですか?
すごく楽しかったし、いい役を頂けたことに感謝しています。「悪ノ娘」があったからこそ、その後の舞台もオファーを頂けたというのがあって、私にとってとても大切な役でした。
皆さんには「本当にハマり役だね」と言ってもらえましたけど、最初からやりやすいわけではなかったんですよ。普段、さすがに「跪きなさい」なんて言わないし(笑)。稽古を重ねる中で自分のものにして、本番で何とかそれが出せたという感じです。上から目線で命令したり、我がまま言い放題なのは楽しかったですけどね(笑)。
――前回の映像は見返しましたか?
いえ。私はコピー癖があるから見るのは止めました。それを見ると、どうしても前回の歌、台詞のトーンを無意識のうちにコピーしてしまうんですよね。私以外は新しいキャストだし、再演でも新しい「悪ノ娘」にする必要があるので、見返すより、まず一緒にお芝居してから考えようと思いました。
――では、今回のリリアンヌはこうしようという考えはありますか?
前回は“悪”の部分をいっぱい出したんですよね。楽しかったけど(笑)。今回はそこを少し変えたリリアンヌにしたいと思ってます。私個人の意見ですが、アニメに出てくる悪い女の子って、基本、可愛いんですよね。顔も声も可愛くて、でも残酷な台詞を言うときはすごく温度が下がって。普段は声高めでお菓子が大好き。ルンルンなリリアンヌなんだけど、「緑の子を殺しなさい」というようなときには“悪”を出す。今回はそういう役作りをしたいんです。
――初演のときに印象的だったのが「跪きなさい」の発し方。「ひ」にアクセントを持ってくる言い方は、田中さん考案ですか?
え!? 普通「ひ」じゃないんですか?
――普通は「ざ」か「なさい」に語気が入ると思います。
ええー。全然、頭になかった!
――あれは痺れたし、跳ねる感じの声が今でも耳に残ってます。
大事な台詞だから、悩んだには悩んだんですよ。大きく表そうと思ったのかな? でも、アクセントは意識してなくて、多分、普段から上にアクセントを置く方言で話すことが多いからかもしれないです。嬉しいですね、そう言ってもらえるのは。
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