――田中さんは今回も「悪ノ娘」「リグレットメッセージ」を歌われると思います。改めて取り組もうとしていることはありますか?
同じ曲だからこそ前回より上を目指さないといけないと考えていて、最初に話したように前回の自分の歌はまったく聴いていない状態です。聴いたら絶対に以前の自分をコピーしてしまうから。
これ、今までにもお話ししましたけど、以前は「歌は歌、お芝居はお芝居」という気持ちだったんですね。ミュージカルの歌は、歌であって歌ではないというのを、頭では分かっていても、気持ちを分けてしまっていて。歌のシーンには色々な気持ちが描かれてるというのを2年前の私はしっかり表現できていなかったので、まずはそこを完璧にしたいです。
先日、星波ちゃんと歌唱指導を受けたんですけど、(歌唱指導の)新良エツ子先生は歌の先生なのに、動きのことをすごく教えてくれるんですよ。星波ちゃんがだいぶ言われてたんですが、それを横で聞いているのもすごく勉強になります。動き1つで歌の表現はまるで変わりますけど、ダンスの振り付けとは違うから、どう動くかは自分で考えないといけないんです。ミュージカルは本当に勉強になるし、改めてミュージカルでの歌の大切さが分かりました。
――前回の「悪ノ娘」はモーニング娘。卒業後、2度目のハロプロ外のミュージカルでした。つんく♂さんから教えられたリズムや独特な歌唱法が、外に出たとき、枷になることはありませんでしたか?
それはないですね。私、不思議だなと思うことがあって、ミュージカルだと三拍子や四拍子になるんですけど、それが難しいというのがよく分からないんですよ。結構みんな拍が取りにくいっていうんですけど、聴けば分かるじゃないですか。聴いたままをそのまま覚えればいいだけなのに、何でそれができないんだろうって。
つんく♂さんの教えって16ビートとリズムが一番ですけど、別に授業のように教えてくれるわけではないんですよ。つんく♂さんの仮歌を聴いて、全てそれで覚えるというやり方だったんですよね。ミュージカルだって先生の仮歌があるわけだから、リズムも歌い方もそれを聴けばいいだけじゃないですか。
――普通はそれが簡単にできないからレッスンがあるんですけどね。
そうなのかな? もちろん入りづらいなっていう曲はありますけど、そういうときは入りづらさがなくなるまでずっと聴き続けて覚えます。
ハロプロって、仮歌とダンスのV(映像)を渡されて、まずそれで覚えてきなさいというやり方なんです。レッスンにはできた状態で行くのが当たり前で、それで鍛えられたのはありますね。
――つんく♂さんの教えと、ハロプロでの実践的な経験が今でも生きてるんですね。
ハロプロってしっかりしてるんだなというのを、外に出てすごく実感したし、つんく♂さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)