――純と紗枝の関係を描く上で、気をつけたことなどはありましかた?
二人は恋人にはなれないかもしれないけど、「友達以上恋人未満」みたいな言い方をするのならば、「友達以上、恋人以上」だと思うんです。
恋愛とか友情とか、言葉でフレーミングされちゃうものから開放された愛情みたいなものに、最後に2人が到達できればいいなと思って書いてました。
――秘密を抱えている純に対して、その親友・亮平(小越勇輝)は、高校生として普通の青春を送っているように見える人物ですよね。亮平のキャラクターについてはどのように描いたんでしょうか?
純を描く上で、純が抱えている葛藤を分かったつもりになっちゃいけないなっていうことは注意していたんです。
それは、三浦さんが腐女子でBLを愛しているということについても同じで、僕もカルチャーは好きですけど、知ってるつもりになってはいけないなと思っていました。
一方で亮平は、普通の男の子ですよね。僕自身、主人公とヒロインと、それに片思いしているキャラクターがいたら、片思いしてる人に一番感情移入しちゃうんです。
だから、亮平を書くことが、僕がこの物語を書く上でのモチベーションになっていました。
亮平のパートを書きすぎて削られたこともあるくらい、亮平っていうキャラクターはすごい好きです。
――原作者の浅原さんから、何かアドバイスはあったんでしょうか?
浅原さんとは、最初に一度だけあいさつさせていただいたんですけど、それからは直接やり取りはなかったんです。
でも、小野(内藤秀一郎)のキャラクターやせりふに関しては、浅原さんの中で大事にされているものがあると聞いたので、原作の要素を残す方針では書いていきました。
――原作モノを書くということは、率直に言って難しかったですか。
難しかったです。原作の世界を壊したくないので、緊張しました。
だから、原作の言葉と、自分が書ける言葉っていうのはちゃんと分けようと意識していたんです。
原作に書いてあることを、自分に落とし込んで分かったような言葉で書いちゃいけないと思うんですよね。そうしなくても、ちゃんとキャラクターたちに寄り添って書くことはできるので。
――台本を読んでいたら、ところどころに「ロロ」らしさを感じたりしました。三浦さんがご自身の言葉で書いたシーンで、印象的なものを教えていただけますか?
第1話のラストシーンですかね。腐女子の方々は「あるもの」で妄想することがあると取材のときに聞いたので、それを物語にどう絡ませるかと考えていったんです。
そういうことを考えるのが、もともとすごく好きなので、あそこのシーンは自分でも書いてて楽しかったです。
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