――撮影現場を見学されたときの雰囲気はどうでしたか?
現場を見学させていただいたのは、皆さんが受けの演技をしている日だったので、せりふを話して演じている姿をたくさん見ることはできなかったんですけど、感動しましたね。
金子さんと藤野さんはもちろん、エキストラの皆さんも含めて、それぞれの表情が見えることで、みんながどういう気持ちでいるのかが粒立って、ちゃんとみんなが生きているような空間になっている気がしました。
――「ロロ」メンバーの亀島一徳さんと望月綾乃さんも、紗枝と仲がいいカップルとしてこの作品に出演されていますが、何かお話はされましたか?
撮影の合間にちょっと話しましたよ。2人ともすごいテンション上がってました。
望月さんは「こんなに亀島と2人でいること、今まであんまなかったな」とか言ってました(笑)。気づいたら亀島くんは金髪になってましたね。
亀島くんは、「ロロ」だと割とピュアでいいやつのキャラクターを演じていることが多くて、今回演じている役は、ちょっとそういう人とは違うので、そんな役を書けたのはうれしかったです。
望月さんはBLとかも好きだったりしますし、ちょっぴりオタク的な気質がある人なんです。そういう望月さんの良さが反映できたらいいなと思いながら書いてましたね。
学校でのシーンはシリアスな展開も多いので、その外の、僕がオリジナルで書く部分はなるだけコミカルに明るいシーンになればいいなと思っていて。
2人は、僕の書くせりふについてすごく分かってくれているだろうから、そういう明るさを作れるシーンを書いている部分はありましたね。
――今回のドラマに携わったことが、三浦さんの今後の制作に活かされる部分もあるんでしょうか。
そうですね。「ロロ」の演劇作品では、なるべく既存の「家族」や「恋人」っていう関係性にとらわれないことを作っていきたいと思っていたんですけど、このドラマは、そのような関係性について改めてじっくり見つめ直す機会になりました。
だから、浅原さんが書いた言葉によって、こういう機会をもらえたっていうことは、これから自分が演劇を作る上でも大事なことになっていくと思います。
あと、「ロロ」もテレビが好きなメンバーが多いので、結構ドラマの話題で盛り上がったりするんです。稽古終わりにご飯食べながら「あれってどうなるんだろうね?」と話したり。
毎週放送されるテレビドラマって、そんなふうに放送された後にみんなで話してる時間も込みで“テレビドラマ”だと思うので、そういう時間を作ることに、自分が少しでも貢献できたことがうれしかったです。
――最後に、作品全体の見どころを教えてください。
原作の力もあって、それを実際に現場に立ち上げた方々がいて、その間の僕がやったことってすごく小さいことだと思います。
小説では純と三浦さんが2人で会話をしているときには2人の部分が想像できて、シナリオにしたときに周りの人が立ち上がってきて、さらにそれが映像の現場に行くと、せりふがない人たちも出てきて。
そうやって、どんどん世界観が立ち上がっていくプロセスの中の一つに、自分が存在できているということが、光栄なことだなと思いました。
実際に現場を見に行ったとき、キャストの皆さんがすごく仲が良さそうだったんです。
撮影終わりにみんなでご飯行ったりもしてるみたいで、そういう空気の良さを現場でも感じましたし、そこで出来上がった関係性が、きっとドラマでも反映されていると思います。
現場にあった「青春」と、浅原さんが描いてた「青春」が混ざり合ってドラマが立ち上がっていると思うので、見ている方にもそれが届いたらいいなと思います。
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