「ただただラッキーだった」高良健吾、貴重な経験に感謝

2019/04/13 13:00 配信

映画

「今回、殺陣の基礎をきちんと学べたのはよかったです」撮影=横山マサト


多部さんの懐の広さはおとよに通じる


――多十郎とおとよの関係については、どう思われていますか?

中島監督が言われていて「そうなんだ」と思ったのは、多十郎は自分の気持ちに気づいているのか、いないのか、それは映画の最後に分かるんですけど、多十郎のことを思っている愛は、多十郎の義理の弟・数馬(木村)が目を負傷したことで、それが母親の愛に変わるということ。それが女性の強さなんだとおっしゃっていて、さすがに監督の言葉は深いなと思いました。

――おとよを演じる多部未華子さんとは久々の共演だと思いますが、印象は?

多部さんと初めて共演させていただいたのは、「フィッシュストーリー」(2009年)という映画で、撮影のときは二人ともまだ10代でした。その後すぐに「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」(2010年)でも共演させていただいて。なので、今回は本当に久しぶりだったんですけど、多部さんはどんなお芝居もちゃんと受けてくださる方で、すごい方だなという印象は変わらないですね。それこそ、多部さんの懐の広さはおとよに通じる部分があると思います。

――「多十郎殉愛記」では、クライマックスの30分に及ぶ大立ち回りも話題を集めています。殺陣の練習をかなりされたそうですね。

撮影の1カ月前から稽古していただきました。刀の振り方、足のさばき方、相手が斬りかかってきたときのパターンなど、とにかく基本ばかりを習っていました。というのも、今回の撮影では、殺陣の動きを本番当日に教えられるんですね。それですぐに本番になるので、練習する時間もないし、瞬時の動きを自分で判断することが必要になってくるので、そういう応用をするためには基本が大切で。今回、殺陣の基礎をきちんと学べたのはよかったです。