日本で最も愛されているアメリカのアクション俳優は誰か? シルヴェスター・スタローンのド根性路線は確かにファンの熱烈な支持を受けている。アーノルド・シュワルツェネッガーの豪快な活躍ぶりにも拍手を贈りたい。トム・クルーズの命懸けのスタントは、観客をエキサイトさせ続けている。しかし、あえて断言したい。日本で最も愛されているアクション・スターは、スティーヴン・セガールである、と!
セガールの映画は確かに、先述のスターの作品に比べて、劇場でヒットはしていない。それでもソフト・リリースされればコンスタントに高回転するし、テレビで放送されれば高視聴率をマークする。しかも、製作費は彼らの作品に比べるとケタ違いの低予算だから、製作会社にしてみれば抜群のコスパの良さなのだ。
低予算製作にもかかわらず、なぜセガールは多くの日本人を引き付けるのか? その理由は彼だけが持つ唯一無二の個性にある。とにかく、彼が演じるキャラクターにはブレがない。出世作『刑事ニコ/法の死角』('88)以来、近作『沈黙の大陸』('17)、『沈黙の達人』('18)に至るまで、役どころは徹底してハードボイルドなヒーロー。仏頂面でマーシャルアーツを繰り出し、銃をガンガンぶっぱなす。どこからどう見ても俺様ヒーローなのだが、時にはオチャメなジョークを発したりして、憎めない面もあるのだ。
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