4月からスタートした連続ドラマ「パーフェクトワールド」で、自身初の恋愛ものに主演する松坂桃李さん。主人公の建築士、鮎川樹は、久々に再会した高校時代の同級生・川奈つぐみ(山本美月)と恋に落ちるのだが、彼は“ある事情”を抱えている。
「大人の男女の恋愛は、10代のころの“ただ好き”という思いだけでは続かない。逃げたくなるような現実―お互いの不安とか、周りの人たちの気持ちとかと向き合って、乗り越えていかなきゃいけない。そういう恋愛のさなかにある人たちが、何かを乗り越えるきっかけになればなと思います」
役作りでは実際の建築士さんにも話を聞き、設計の仕事で大事なのは「使う人の気持ちに寄り添うこと」だと知った。例えば家の設計が変わるだけで人生はずっと楽に、豊かになりもする。松坂さんがそれを強く実感したのは、この役が抱える“事情”―樹が車椅子生活者だったからに違いない。
「車椅子に実際乗ってみると、スロープが本当にありがたくて。“え? このくらいで?”と思うような段差でも、ちょっと勇気がいるので。必要なものに手が届かないし、目線の高さも全然違う。世界が変わる瞬間を味わいました」
自身の人生を豊かにする家とは? と聞けば、「仕事の激動からリセットし、のんびりできる場所」。
現在住む部屋でこだわったのは、「目に優しい暖色系&木目調のインテリア」と「家に帰った瞬間に倒れこめる、柔らかめのソファ」なのだとか。
「インテリアに強いこだわりはないんですが、すっきり暮らしたいというのはありますね。“迷ったら捨てる!”と心に決めて、片付けも頑張っています。実家はモノが多い家だったんですが、僕はそれが少し苦手で(笑)。ゆったりできないじゃないですか。今後、家族ができるようなことがあれば、その一体感を感じられるような家を建てたいですね。開放的なリビングとか、対面式のキッチンとか、ゆくゆくは2部屋にセパレートできる子ども部屋とか。状況が許せば僕の趣味、マンガ喫茶みたいな部屋も……(笑)」そう理想の家について話してくれた。
取材・文=渥美志保
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