倉科カナが、藤ヶ谷太輔主演のドラマ「ミラー・ツインズ Season1」(毎週土曜夜11:40-0:35、フジテレビ系)が出演中。藤ヶ谷が一人二役で臨む双子の弟・圭吾の恋人で、兄・勇吾ともつながりを持つ謎の女性・白石里美(本名=吉崎英里)を演じている。
「登場人物全員に裏がある」というキャッチフレーズの通り、毎話訪れるどんでん返しに視聴者が翻弄されるこの作品。その中でも、第2話放送段階で一番「恐い!」「何者!?」と話題をさらっている役を演じている倉科に話を聞いた。
──撮影が進み、英里と里美に対して印象や捉え方に変化はありましたか?
台本で読んだときと、実際に演じたときでは心に響く言葉が違いました。英里は勇吾に命じられて圭吾のところに潜伏していますけど、勇吾と圭吾は顔が一緒だから、英里の目の前に勇吾がいたとしても、彼に対してのせりふが本当に勇吾に向けてのものなのか。
それは圭吾に対しても同じことが言えて、彼女は混乱していると思います。それは私自身にも言えることで、英里は里美でもあるから、彼女の複雑な心境を自分のもののように感じています。
──英里が勇吾に命じられて圭吾に近づいたときの気持ちはどんなものだと思いますか?
圭吾と出会う前、心に一番強くあったのは勇吾への従順なまでの気持ちだと思い、そこを軸に演じました。家族であり、恋人であり、とても深い結びつきですよね。
あまりにも気持ちが強いから“依存”と言えるほどだと思います。勇吾と二人の世界から出られないし、出る気もない。だから勇吾に命じられたことに迷いなく従ったと思います。
──勇吾もまた英里に依存していますよね。彼女がいなかったら、彼の人格はとっくに崩壊していたのではないでしょうか。
勇吾と英里はお互いを必要としていて、お互いがいないと多分生きていけない関係でしょうね。そんな気持ちが強すぎて、思わぬ方向に話が進むもの、この作品の面白いところだと思います。
──では、勇吾へのそこまでの強い気持ちを感じて圭吾と向き合ったとき、倉科さんはどんな思いが湧いてきましたか?
例えると、勇吾は影で、圭吾は光です。圭吾といると、勇吾には感じない穏やかな気持ちでいられます。もともとは打算で近づいたけれど、“普通の恋人”として過ごす時間はとても幸せなものです。
里美でいることは偽りで、圭吾を騙しているとわかっていながら、自然と心が弾み、安らいでしまう。きっと英里は本当とうその境目が分からなくなってきていると思います。
だから、圭吾を思いやる気持ちにもうそはないはずです。勇吾のことが一番であるけれど、圭吾の苦しみを間近で見てきて、第1話で言った「圭吾はいつまで苦しめばいいの?」という言葉も心からの心配です。
一方で、目の前にいない勇吾に「圭吾はいつまであなたのことで苦しめばいいの?」と問いかけている気もして。英里と里美、気持ちの比重が行ったり来たりするから、“不思議の国”にいる気がします。
──英里が圭吾に引かれるのも分かる気がします。平凡な日常にある幸せを気付かせてくれるのは圭吾ですよね。
圭吾といると、「この優しい気持ちはどこから来るんだろう?」ってことがちょくちょくあります。勇吾の復讐心に寄り添って生きてきましたけど、圭吾が見せてくれる世界に「こんな選択肢もあったんだ」と実感しているは確かですね。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)