山崎賢人(※「崎」は正しくは「立さき」)主演で公開中の映画「キングダム」が好調だ。公開初日からの3日間(4月19~21日)で50万人を動員、興収6億9000万円と好スタートを切った同作。27日からの超大型連休・ゴールデンウィークでさらなる好記録に期待が集まっている。
そんな同作には「もう1回観に行くつもり」「今日でもう3回観た」といった声がSNSで多く挙がっている。すでに複数回鑑賞した、あるいは観に行きたい、という声が非常に多いのだ。それほどまでに観客の心をつかむ魅力はどこにあるのか。
累計4,000万部発行の原作と説得力のあるストーリー展開、人気俳優陣による熱のこもった演技がたびたび話題に上る同作。それらに加え、忘れてはならないのが美術セットの規模と作り込みだ。映画「キングダム」オフィシャルライターとして中国ロケにも同行した森祐美子さんは、本作の”規格外“と感じた部分について、「やはりまずは中国での大規模ロケ。日本映画の撮影が初めてとなる『象山影視城』のオープンセットはとにかく巨大でした」と振り返る。
「膨大な数(のべ1万人)の兵士役のエキストラが砂埃にまみれ、まさに戦いの真っただ中という感じで体も顔も汚れた状態でいるので、足を一歩踏み入れるとまるで当時にタイムスリップしたかのようなリアリティがありました。
日本語と中国語が飛び交う現場で、佐藤信介監督が妥協なき撮影をされ、それに応えようとキャストの皆さんが全力で演じている。信(山崎)が名乗り出るシーン、エイ政(吉沢亮)が成キョウ(本郷奏多)軍の兵士を斬り倒すシーン、楊端和(長澤まさみ)が二刀流を見せるシーン、王騎(大沢たかお)の矛の一振りで兵士たちがふっとぶシーン……どれも圧倒的迫力がありましたし、大スクリーンで観たときに、どんな映像になっているのか、すごく楽しみでした」(森さん)
原作が長らく“実写化不可能”とされ、それを覆すべく日本映画史上類を見ない規模で制作された本作。中国有数の撮影所でこれほど大規模なロケが行われたことからも、その気負いと熱量のほどがうかがえる。
「キングダム」の舞台美術の凄さは規模だけでない。細部にもこだわりが詰まっている。森さんはセットや小道具の作り込みにも目を見張ったという。
「驚いたのが、静岡県の裾野にオープンセットで作られた里典の家。当時の土の色を調べて再現しているとか。小道具で言うと、王騎の矛、楊端和の仮面、河了貂の蓑など、どれもスタッフのこだわりが炸裂していて見どころです」(森さん)
1度目の鑑賞では全体のスケール感と俳優陣の躍動、そして2度目は小道具など細部へのこだわりに注目できるのも、「キングダム」にリピーターが続出する理由といえる。
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