聴覚や視覚への刺激によって快感を得る現象“ASMR”に注目した日本初のオリジナル番組「ヨルヨミ」。毎週異なる俳優が文豪たちの名作を朗読し、360度録音可能のバイノーラルマイクを駆使し、視聴者を癒やす。5月10日(金)配信回では、俳優の佐伯大地が登場し、戦時中の母子を描いた童話「凧になったお母さん」を朗読。収録を終えたばかりの佐伯に感想を聞いた。
――まずは、収録を終えた感想から教えてください。
これまで朗読劇の経験は2、3回あったのですが、今回のようにスタジオで収録するのは初めてだったので、最初は少し緊張しましたね。打ち合わせも入念で、スタッフさんの「いいものを作りたい!」という情熱がとても伝わってきたので、プレッシャーもありました。でもいざ始まってみると、ものの2、3行読んだだけで、緊張はどこかへ飛んでいって、楽しく読むことができました。あらためて本を読むのが好きだなって感じられた時間でしたね。
――難しさよりも、楽しい気持ちの方が大きかった?
そうですね。朗読って、お父さんやお母さんが子供に読み聞かせをするのと同じで、身近なものだと思うんです。小さいころに親が読んでくれた本は、大人になっても印象に残ってるように。親は子供への愛情を持って文章を読むと思うけど、今回の場合は、物語に対して愛情を持って向き合いました。その結果、楽しさの方が大きくなりましたね。
ただ、この「凧になったお母さん」というお話は、番組で読むには少し長かったようで、3ページくらいカットして読んでいるんです。物語の情景や、戦時中の生々しい描写が多い部分だったので、その省かれた部分をどう伝えるかは難しかったですね。抜け落ちているところを届けるためにも、言葉を流さず、より丁寧に読むことをいつも以上に意識しました。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)