2018年度の経常利益が「362億円」と紹介されると「ホテルとしてはおそらく世界一だと思います」と元谷社長。躍進の背景には、耐震強度にまつわる騒動がきっかけになったと回顧。
2007年1月に京都市役所から、耐震強度の基準値を満たしていないホテルが2棟あると連絡が入った。2006年に基準値が改正され、新基準値を満たしていないと指摘されたという。
すぐさま謝罪会見を開き、2006年以前に建築された9棟のホテルを自ら営業停止。騒動のあおりをうけて、取引先の銀行から借入金300億円を全額返済をするよう申し出があったのに対し、元谷社長は借金返済のために、所有する土地を売却し、全額返済した。
その後、リーマンショックにより不動産の価値が大暴落。その前に土地を手放していたことで損失が防げたこと、さらに高値で売却できたことで、リーマンショック後に安価になった都心の土地を大量取得できた。
元谷社長は「絶妙のタイミングで、リーマンショックの前に売り抜けたというか。天に助けられたというか。お客様に救っていただけたというか…そういう気持ちです」と当時について語った。
躍進のヒミツとして、自ら設計・施工を手掛けていることで建てづらい変形地でもホテルを建てられること、コンビニの企業戦略を応用し、エリアに集中してホテルを建てることで知名度を高め、競合他社の出店を抑えることなどを挙げた。また、ポイントカードもいち早く導入。キャッシュバックが受けられることでサラリーマンからの人気が高まったことや、稼働率アップのために日帰りプランを設けるなどの独自のアイデアを紹介した。
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