“人情に厚く礼節を重んじ、良過ぎるほどに人がよく、春風のように穏やか“な磐音は、剣の達人であることをひけらかすことは一切なく、子どもに対しても腰が低い好青年だ。
一方、松坂もまたバラエティー番組やインタビューでは謙虚さを忘れず、紳士的で礼儀正しい好青年。人の良さがにじみ出ており、撮影現場でもスタッフへの感謝を忘れないと評判だ。
また、磐音は江戸で浪人暮らしをする中で収入源がなく、家賃の支払いも滞るようになり、見かねた大家の金兵衛(中村梅雀)に仕事を紹介してもらうという一幕も。
家賃の滞納どころかお米もみそも切らしてしまい、「かたじけない...」と金兵衛に頭を下げる姿は、剣の達人ということを忘れさせてしまうほど。
そして、売れっ子の松坂も私生活では独りの行動が好きで、趣味は漫画と公言している。
さらに、相当豪勢な生活を送っているかと思いきや、将来の家族のために貯金をしていたり、人気アプリ「Tik Tok」を「チックタック」と読んでしまったというおちゃめなエピソードがあったりと、実力派イケメン俳優という立場とギャップのある庶民的な性格も人気の一端を担っている。
磐音の剣術は、彼の師範・佐々木玲圓(佐々木蔵之介)からも評価されており、江戸でも両替屋・今津屋の用心棒を任されるなど、確かな腕前を持つ。
そんな磐音を演じた松坂は2019年、第42回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞や第61回ブルーリボン賞助演男優賞、 第92回キネマ旬報ベスト・テン助演男優賞など数々の映画賞を受賞し、その演技力は高く評価されている。
ドラマ「ゆとりですがなにか」(2016年、日本テレビ系)では“ゆとり世代”の小学校教師を好演、映画「不能犯」(2018年)ではサイコパスの殺人鬼、映画「娼年」(2018年)では娼夫役に体当たりで挑むなど、 ここ最近の話題作を振り返るだけでもその役柄の幅広さは一目瞭然だ。
今作でも、自身の素顔とも重なる磐音の“二面性”を見事に演じ切っており、その確かな演技力を見せつけている。
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