電車そのものではなく、”路線”を擬人化し、その路線ならではのエピソードがキャラクターの個性となっている「青春鉄道」シリーズ。
漫画、そしてミュージカルとメディアミックス展開を続け、いずれの作品も高い人気を誇る同シリーズだが、2019年5月9日(木)より東京・品川プリンスホテル クラブeXで行われる ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』~すべての路は所沢へ通ず~ は、「鉄ミュ」初のスピンオフとして西武鉄道をメインとしたストーリーが展開する。
西武鉄道のメンバーは、西武有楽町線を除いて全員金髪。全員がお揃いのブルーの制服をまとい、西武鉄道創始者の「会長」に心酔し崇めている、一見異様な集団だが…。
ザテレビジョンでは、座長となる西武池袋線役のKIMERUと、西武の稼ぎ頭である西武新宿線を演じる橋本汰斗によるスペシャル対談を敢行。第2回となる今回は、西武鉄道メンバーの中で自身の個性をどう見せていくのか、本作における役作りについて語ってもらう他、本作の見どころをたっぷりと語ってもらった。
──各路線の役作りについて苦労した点はありますか?
KIMERU:稽古中盤(※取材時)なので、まだ苦労している人もいますね。西武有楽町線だけは茶髪ですけど、全員青い服と金髪なんです。普通の漫画って、キャラクターごとに衣装とか髪色が違うのが当たり前だけど、西武は舞台上ではただの同じ服を着た集団。その中で西武池袋線は会長愛が人一倍強かったり、西武新宿線は安比奈への愛だったり、西武狭山線はレオへの動物愛だったりと、いかに個性を表現できるかっていうのは課題ですね。
橋本汰斗:さっき撮影の時もKIMERUくんに役作りについて相談に乗ってもらっていたんです。一番最初は西武安比奈線との関係を作ることに集中していたので、今やっと西武全体ではどう見せるかっていうところに来て。西武新宿線はお金持っている感じというか、もうちょっとメイン感を出してみようかなって思って。
KIMERU:西武の中でも稼ぎ頭なんだから、西武新宿線はもうちょっとセレブ感を出してもキャラが立つよねって話をして。メイン路線なんだから、どんどんオーラ出していこう! (フライヤーを指さして)こんな感じだよ!
橋本:今気づいたけど、このフライヤーのKIMERUくんだけめっちゃ光ってるじゃないですか!! びっくりしましたよ!!
KIMERU:そうだよ、今気づいたの?(笑) これだよ、このオーラが新宿にも欲しいの!
橋本:このオーラか…。西武のスピンオフ2がもしあったら、西武新宿線の背後にも後光が差すように頑張ります!(笑)
KIMERU:あと、個人的にはまだみんな西武への愛が足りないから! もっと頭がおかしい人ってくらいじゃないと!
──ずばり、今回の舞台の見どころを教えてください。
KIMERU:いくつもあるんですけど、まず会長っていう、亡くなった人を好きでいつづける西武のメンバーそれぞれの思い。そしてそれぞれの路線の歴史って、悲しい歴史も当然あるわけで。今回はその歴史のほんの一握りをやるんですけど、今回の登場人物で物語を察して「しんみりする舞台になるんじゃないかな」って思われてるかもしれないけど、めちゃくちゃハッピーな感じになる予定です!
橋本:めちゃくちゃ笑える。なんならそのシーンが一番華やかなシーンになると思います(笑)。
KIMERU:だってそこは「鉄ミュ」なので。
橋本:そう。今回は「鉄ミュ」でも体験型の舞台だと思って来てほしいんです。
KIMERU:歌もコールアンドレスポンスが多いし、ちゃんと声出してください。強制参加です(笑)。
橋本:ここだなっていうところははっきり分かるようにしておくので、ぜひ一緒に西武を盛り上げてくれれば!
──最後に公演を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
橋本:今までの公演は、要所ごとにコールアンドレスポンスをやっていただいていたんですけど、今回はより増して、いつもの何倍もそういう箇所があるので覚悟してください(笑)。みなさんがコールアンドレスポンスでステージに参加してくれることによって、舞台上の僕たち西武もテンションが上がるので、恥ずかしがらずにいっぱい参加してくださいね。
KIMERU:何かに愛を注いでる人って異常に見えるかもしれないけど、優しさと二面性がある、そういう良いところも見せていけたらいいなと思うので、ちょっとした参拝に来る気持ちで来てもらえたらうれしいです。「鉄ミュ」初のスピンオフ、しかも今回の西武は特に体験型なので、劇場で一緒に西武グループを盛り上げてほしいです。劇場でお待ちしております!
取材・写真:岩永聡美
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