――衣装も普段は着る機会の少ない燕尾服でした。
袖を通すと気持ちが変わり、背筋が伸びました。あと髪型も普段とは全く異なっていて…。そういうアイテムがあることで、役を切り替えることができました。服が助けてくれたところは大きかったです。
――撮影が終わった今でも身についていることってありますか?
最近も継続しているのですが、ティーポットからお茶などを注ぐとき、あえて少し上の方から注ぐようにしています。そのほうが香りも出て見栄えがいいんです(笑)。あと深くお辞儀をすることも大切だと思いました。体を45度に曲げる最敬礼は、相手に深い感謝や謝意を表すときに行うのですが、すごく気持ちいいんですよ。礼儀についてはいろいろ考えさせられましたね。
――では、衣更月とご自身で似ているなと感じた点はありました?
僕はこれまで、成長とは自分の力ですることであって出会った人によって左右されるものではないと思っていた部分がありました。
ただここ最近、周りの友達や仕事で知り合った方々によって自分が成長しているなと気付くことが多くなりました。この気持ちの変化は、衣更月も同じだと思います。花穎と出会うことで価値観が変わっていったはずなので。苦手だなと思う人でも、きちんと向き合っていったら、いろいろ得られるものがあると思います。
取材・文=玉置晴子
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