――永瀬さんの存在は刺激になりましたか?
彼の堂々とした雰囲気と、自分をきちんと持っている芝居は見ていてすごいなと思いました。あと、演技中とカットがかかった後が全くの別人(笑)。切り替えがすごく早いんですよ。対して、(清原)翔くんは、現場に入るとずっと執事・衣更月のままで…。常に背筋がピーンとなっていました。その全く違う2人の姿を見られたのはすごく良かったです。いい経験になりました。
――撮影の合間はどのようなことをしていたのですか?
普通に話したり、ゲームをしていました。特に印象に残っているのは、廉が言い出した「“一番字がキレイなのは誰か?”ゲーム」。廉と翔くんと僕と妹・美優を演じた優木美青ちゃんの4人で競い合ったんですが、ダントツでキレイだったのは僕!(笑)。昔から、字がキレイな母親のマネをしていたので字には自信があるんですよ。そんなたわいもないことをしたりして、すごく楽しかったです。
――現場では自ら話し掛けて仲良くなった感じですか?
いつもは自分から話し掛けていくタイプなんですが、今回演じた峻は別世界の人と出会って巻き込まれていくというキャラクターだったので、あくまでも受け身で、自分から話しかけることはしませんでした。
なので廉と翔くんが楽しそうにはしているのは正直羨ましかった(笑)。入りたいけど入れないもどかしさがあって、悲しい気持ちを味わっていました。
――清原翔さん演じる衣更月をはじめ、烏丸家の使用人たちの当主への愛が詰まっていますが、印象に残っているシーンを教えてください。
最後の花穎をみんなで向かえるシーンです。実は、使用人たちが一堂に会したのはあそこだけなんですよ。クライマックスということもあり、感動はひとしおで。廉はカットがかかってもずっと泣いていて印象的でした。あとは、僕が主体となっているシーンではやっぱり花穎にネクタイを選んであげるところかな? 普段、着る服に無頓着な僕が、一生懸命、スタイリスト風なことをしていますから(笑)。でも、本当に見どころが多い作品だと思います。ミステリーでもありながら花穎と衣更月の成長物語でもある。そして実は彼ら2人だけではなく、登場人物みんなが少し成長している部分もあると思います。全員に注目して見てもらいたいです。
取材・文=玉置晴子
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