――秋津を演じられた西島さんとは2度目の共演ということですが、印象を教えてください。
戦況が乱れると、みんな心が揺れたり、現場が緊迫することもあるんですが、西島さんは常に穏やかにそこにいてくださるので、すごく安心感があります。撮影中に1度、西島さんの声が出にくくなってしまったことがあったのですが、そのときもそれほどテンパってなかったですからね。西島さんはいかなるときもブレないので、そういう意味では秋津そのものでしたね。
――この映画では“いぶき”をはじめとする自衛隊のほか、政界、マスメディア、一般市民の視点からも描かれています。ご自身が出演されていないパートをご覧になられての感想を教えてください。
戦争をしたいと思っている人は一人もいなくて、みんなが自分の立場で最善策を考えているのがよく分かりました。あと、中井貴一さんが店長を演じられたコンビニのシーンがあるのですが、それを見ていて、これが現実だよなと思いました。店長が書いているメッセージに込められた平和への思いも感じられるし、24時間の物語を多角的に見せていて、とてもいい映画でした。
――では最後に読者へのメッセージをお願いします。
映画ではさまざまな局面が訪れますが、それぞれの立場から最善を考えて、実行していく姿を見て、すごくカッコいいなと思いました。映画を見終わった後、見ていた時間の間にも、僕たちが知らないところで格闘されている人がいるかもしれない。そう思うのと同時に、エンターテインメントでありながら、あらためて平和のありがたみを感じる映画になっていると思います。
取材・文=馬場英美
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