椎名林檎×三木聡監督の初対談が実現!

2010/12/09 13:38 配信

芸能一般

「熱海の捜査官」星崎剣三役のオダギリ ジョーと北島紗英役の栗山千明(写真左から)

テレビ朝日系で、'10年7月に放送されたドラマ「熱海の捜査官」のDVDとBlu-rayが2011年1月26日(水)に発売され、特典映像として主題歌「天国へようこそ」の作詞・作曲を手掛けた椎名林檎と、同作の監督・脚本を務めた三木聡による対談が収められていることが分かった。

「熱海の捜査官」は、オダギリ ジョー演じる星崎剣三と、栗山千明演じる北島紗英の2人の広域捜査官が、南熱海市という架空の街を舞台に、スクールバスに乗った女子高生4人が行方不明になった事件の解決に挑む新感覚サスペンス。

対談では、まず第8話(最終話)の本編中にラジオから流れた「天国へようこそ」のサンバ・バージョンの話に。「サンバ・バージョンは急きょお願いした」という三木に対し、椎名は「台本の中に音楽も細かく指示してあって、その中に“ラジオからサンバのメロディが流れてくる”というト書きを見つけた瞬間から、サンバ・バージョンも作れるような旋律を想定して『天国へようこそ』を作った。いつか自分からプレゼンして実現できたらと思っていた」と告白し、三木を驚かせた。

また、「時効警察」('06、'07年、テレビ朝日系)の台本を、椎名のヒット曲「歌舞伎町の女王」を聞きながら書いたという三木は「椎名さんは本質にたどり着くスピードが速い。台本を読んで、あの歌詞とメロディーが出てくるまでの驚異的なスピードは、僕らにはついていけない! 視聴者は第8話まで見て、いろんな人の意見をブログなんかで読んで、今ようやく『天国へようこそ』の歌詞に『熱海の捜査官』のすべてが集約されていることに気付いてるんですよ」と、最初に台本を読んだ段階で、視聴者の間で議論されるほど難解な作品を正確に読み取った椎名を絶賛。それに対し、椎名は「あの曲を作れたのは、何層にも組み立てられた台本があってこそ。わたしたちのチームでは『三木監督、怖いね』って話してたんですよ(笑)」と明かし、「三木さんの作品は一度見たら抜け出せないという方がいっぱいいますよね。でも、三木さん自身はそんなよこしまなことを考えていらっしゃらないから、本能的にズルイ!」と独特の表現で三木の才能を賞賛した。

その後、話は盛り上がり、それぞれ監督、ミュージシャンとしての立場から、クリエイティブ活動をしていく上での“意味”や“無意識”に対する思いをぶつけ合いながら、深い話が繰り広げられた。また、三木が昔バンドを組んでキーボードを担当していたなど、それぞれの過去や現在におけるプライベート秘話も続々と飛び出す対談に。最後には、三木から椎名に「熱海の捜査官」の劇中で実際に星崎が携帯していた“ネズミ大将”が贈られた。

なお、この対談の模様は「熱海の捜査官」のDVD、Blu-rayのセル版に入る特典ディスクに収録されている。