アメリカではテレビ局に先んじて、動画配信サービスが4Kの配信をけん引している。2013年にソニーがビデオ・アンリミテッド(現PlayStation Video)が4K動画を配信したのを皮切りに、2014年にはNetflixやAmazonといった各社がこぞって4Kの配信を開始した。
放送業者では、2014年にメリーランド州とウィスコンシン州で地上波での実証実験を実施しているほか、衛星放送のDirecTVが一部の4Kテレビ向けに4K動画配信を開始。翌2015年には4K放送用の衛星を打ち上げると共に、4K対応のセットデバイスを発売。2016年から4Kでスポーツ中継を行っている。
ヨーロッパで4K放送の動き出しが早かったのが、スペインとフランスだ。2013年にスペインの衛星放送Hispasatが4K試験放送を開始しているほか、フランスでは2012年にフランステレビジョンやユーテルサットといった9つの産・学が4Kの共同研究開発団体「4EVERコンソーシアム」を設立。
2014年には、公共放送のフランステレビジョンが、世界初となる地上波デジタルによる4Kの生放送実験を全仏オープンテニスで成功させている。2020年までに地上波デジタルでの4K本放送開始を予定している。
フランスやスペインに少し先を越されているものの、イギリスでも4K放送に向けての動きは進められている。2014年にBBCがサッカーの試合を4Kで試験放送したほか、BskyBも衛星での4K実験放送を実施。さらにオンラインでは有料放送業者Skyが2016年より4Kでスポーツ中継を始めている。
このように見てみると、世界でも無料の4K放送が視聴できる日本と韓国が4K放送で世界を一歩リードしていると言えるだろう。
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