そんな、きまずい空気が流れたままのある朝。仕事に出かけるシロさんを、ケンジが呼び止めた。
「ああ、ねぇねぇシロさん。きょうの夕飯のリクエスト、俺シロさんのハンバーグ食べたいな。玉ねぎ炒めてないやつ。おいしいんだよね、玉ねぎシャキシャキで。なんか、急に食べたくなっちゃった。お願い、作って!」
かわいく顔の前で手を合わせたケンジに、シロさんも思わず笑顔に。2人の間に流れていた気まずい空気は消え去り、いつもの温かなシロさん&ケンジの日常が戻ってきた。
職場に向かう道を歩きながら、シロさんは≪そうなんだよな、ああいう何気ない仲直りのしかた、俺に教えてくれたのはあいつなんだよ≫≪俺もいつか、あいつみたいになれる日がくるんだろうか≫と心の中でつぶやいた。
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