NHK総合にて12月18日(土)に放送される、NHKスペシャル・ドラマ「さよなら、アルマ~赤紙をもらった犬~」の発表会見が12月8日に都内で行われた。主演の勝地涼をはじめ、仲里依紗、玉山鉄二、小泉孝太郎、池内博之、やべきょうすけ、吉田智則、阿部亮平、足立理、颯太、馬場徹、白倉裕二、鈴之助ら総勢13人が役衣装で出席した。
同作は、実話を基に、第二次世界大戦中、共に命を懸けて戦ったイヌと兵士の友情を描く。1942年、動物好きの青年・太一(勝地)は、アルマという名前のシェパードを飼っている子どもたちを引率していた小学校教師・史子(仲)に一目惚れしたことをきっかけに、アルマを預かることに。太一はアルマを軍犬として育てるが、やがてアルマに招集がかかり、戦地に行ってしまう。その後、太一は軍犬の訓練士として、アルマに会うために満州へ渡る決意をする。
出演者は、それぞれアルマとの撮影中のエピソードを告白。玉山は「アルマと共演して、これほど言うことを聞くのかと感心してしまいました。ただ、僕が1ページくらいのせりふを言うシーンで、何回言っても僕の顔をなめてしまうことがありました(笑)」と苦労を明かした。小泉は「びっくりするくらい本番に強いイヌだなと思いました。リハーサルでうまくいかなかったとしても、本番では見事に一発で決めていたのが印象的でした」とアルマの演技力を絶賛。また、池内とやべは、撮影中にアルマにかまれるというアクシデントがあったそうで、それについてやべは「爆薬の音に驚いた勢いでアルマがかみついたんですけど、かんだ後のアルマの顔を見ると、すごく悲しそうな顔をしていたんです。その顔は、役者がNGを出したときに現場に対して申し訳なく思う表情と同じでした(笑)」と話し、会場の笑いを誘っていた。
兵士を演じた出演者たちは、戦争シーンの撮影がかなり過酷なものだったと口をそろえたが、それとは反対に、撮影時以外では出演者同士の交流があった様子。やべは「男ばかりの現場は楽しくて、寒空の中、みんなでお風呂に入ったときに、玉山さんが勝地くんに思いっきり水を浴びせている姿が非常に印象的だったことを覚えています(笑)」と裏話を明かした。
作品について、勝地は「どんどん世の中は戦争を知らない世代になっていると思いますが、この作品を通して若い人たちに、戦争というものについてのメッセージが伝わればいいなと思います」と力強く語った。仲は「わたしはこの作品を見て、本当にイヌは家族の一員で、心の支えになっていることをあらためて感じました。家で自分の飼っているわんちゃんを抱っこして、泣きながら見ました。皆さんも、涙しながら見ていただきたいと思います」と語った。玉山は「おそらく、ペットを飼っている方は多いと思いますが、本当にイヌは飼い主に従順で、そのことに幸せを感じるというピュアな関係性を望んでいると思います。この作品を見ていただいて、その関係性に向き合っていただければ嬉しいです」と視聴者にメッセージを送った。
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