今年で11回目の開催となる2on2による、ストリートダンスの世界大会「WORLD DANCE COLOSSEUM」(以下WDC)。7月14、15日のFINALへの出場を懸けて、全国各地のストリートダンサーがしのぎを削る中、大会のオーガナイザーでもある、U-KI氏のインタビューを紹介します!
「WDC 2018」は「WDC」を始めてちょうど10周年というのもあり、それまでの「WDC」を振り返りつつ、これからの10年を考える 大会だったなと思います。個人的にはWAACKがとても印象に残っていますね。その理由は、今までの「WDC」のバトルでは自分の身体一つで戦うことが主流だったのですが、…と言うか、それが“スタンダード”なのですが、BEST4に残った4組が羽根付きのセンスやらリボンやら杖やら、全チーム“小道具”を持って戦ってたことね(笑)。これには会場全体も沸いていてロックされていたと思います。興味を持った方は「WDC」のオフィシャルinstagramに載ってるのでチェックしてみてください!
気づけば「WDC」はいつの間にかストリートダンスシーンにおいて当たり前のものになり、今や「 WDC」とう名前を知らない人がいない位に成長できた事は本当に良かったと思っています。まだまだ旅の途中だけど、これからも自分たちのペースで一歩一歩前に進めていきたいですね。
僕が JUDGEをした、北陸と九州大会ではKIDS優勝のGrand Slam(RIA/HIYORI)、九州HIP HOP準優勝のLEO&IKKIといった常連組が既にFINAL出場を決めていて、今年もレベルの高さを感じています。
裏話になるんですが、北陸大会が終わったあと、帰り道が一緒だったGrand Slam(RIA/HIYORI)を駅までタクシーに乗せていきました(笑)。10年もやってると自然とみんなと仲間やファミリーみたいな感覚になっていくんですよね。それも 「WDC」の面白さだと思っています。
そんな中、関東大会のLOCKIN'部門で優勝したDOWNTOWNBOUNCE(DAIKI / suzukiyusuke)、同じく、POPPIN’部門で優勝の舞踊者(CHUN / HIROKI)と、ベテランが奮起し結果を出していて、とても面白い展開だなって思っています。彼らベテラン勢の活躍は大いに期待できると思ってます。ただsuzukiyusuke(※1)が勝ち進むのは嬉しい反面、現場が超大変になるんでそこだけが心配ですね(笑)。(※1)suzukiyusukeは WDC ディレクターです
11年目の今回は日本の各ジャンルのスターダンサーに焦点を当ててみました。悲願のHIP HOP SIDE優勝を狙うRUSH BALLやWDC POP SIDE優勝経験のあるCO-THKOO、大阪よりWAACK GUESTのsangría(おかよ & 美都留)、そして、LOCKERはこの人たちの登場にみんな期待してるであろうBitter Box Sisterと盛りだくさんですね!
海外勢はLEO&IKKIと同じ年齢でもあるヨーロッパ若手の台頭CriminalzのJusticiers (Kuty & Rubix)、「WDC」、「JUSTE DEBOUT」と優勝経験のあるNESS & POPPIN C、韓国の世界的LOCKER・LUPLO D-FLO(Mr.split & Luna)と同じく韓国で最も勢いのあるWAACKER・Yoounji & Jeemと最強のラインナップですね。
“高校生ダンサーに世界のトップダンサーとの触れ合いを通じてストリートダンスの真髄を肌で感じてもらいたい。そしてその経験がダンスへのより高い目的意識を持つきっかけとなれば”。そういう思いで企画しました。
だけど正直、どうなるか不安だったんですよ。そんななか、情報をリリースした初日にある高校の顧問の先生から「こんな大会を待ってたんです!」「エントリー開始はいつですか!? 同じ高校から何チームまで出場できますか!?」と熱意あるご連絡をいただいたり、僕の地元でもある、九州の後輩から連絡があって、外部コーチをしている学校の顧問の先生から「こんな大会が始まったそうですよ!」と 資料をみせられて「これはボクの先輩がやってる大会なんですよ!って話しましたよ!」っていう話を聞いたり、今回思い切って開催をしてみてよかったな、と感じています。
あと、高校生たちがエントリーの際に大会出場に向けて、熱いメッセージを書いて送ってきてくれるんだけど、ボクもも10代のころがむしゃらに、ただ上手くなりたい、格好良くなりたいって練習してた日々を思い出しますね。そんな高校生のもつ、荒削りで、独特の熱さを、会場でみなさんに見てほしいですね。
高校生部門は始まったばかりで、まだ正直どうなるかわかりませんし予想もつかない状況です。ただ一つ言えるのは成功させるまでやるってことだけですね!
「WDC」や「JUSTE DEBOUT」での活躍で今や世界的なダンサーとなりつつあるLEO&IKKIを破った九州のLAILAPS&KOHKI I’LLは要チェックですね! ボクも予選の現場で観てたけど、全く想像できないBATTLE展開を見せてくるチームで、他にはない感じの彼らのスタイルは今大会の台風の目になるんじゃないかとかなり期待しています。
関東HIPHOP優勝のTwiggz Fam(Infinity Twiggz / Killa Twiggz)は、以前Tight Eyezをインバイトしたことがあるんですが、それ以来HIPHOP SIDEの FINALISTにKrampダンサーが登場することはなかったんで、今回新たな風が吹きそうな予感がしていますね。
あと去年の中国WAACK SIDEで伝説的なバトルを繰り広げ優勝したAC & Mr.Teaはビザのトラブルもあり、残念ながら2018年大会では日本に来れなかったんですよね。きっと凄く悔しい思いをしたと思います。そんな彼らが今年もチャレンジして予選をパスして、7月14日から始まるファイナルにやってくるんです。スキルに加え、2年の越しの熱い思いを今大会にぶつけてくるんじゃないかと、どんなパフォーマンスをしてくれるのか楽しみですね。
11年前のダンス界で叫ばれていた「ダンサーがダンサーのまま活躍できる場」はもう既に作られ始めていて、「WDC」はこの芽吹きつつあるそれぞれの新しいシーンを繋ぐ存在でありたいと願っています。「リアルなモノに人は集う」。そう信じ今年も熱くいきたいと思っています。
最近ではSNSのおかげで、どこにいてもスマホひとつあれば、リアルタイムで情報も得られるし、バトルの内容や結果だってすぐに見れる時代だからこそ、あの会場でしか感じられない臨場感、熱さ、エネルギーというか…「リアル」な空気感を、ぜひみんなに感じてもらいたいと思っています。
7月14、15日と両日見逃せないラインナップになってるんで、ぜひ会場まで体感しにきてください!!
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