決勝進出8組が決定! 「M-1グランプリ」最後の王者となるのは…!?

2010/12/13 17:26 配信

芸能一般

カナリア、ジャルジャル、スリムクラブ、銀シャリ、ナイツ、笑い飯、ハライチ、ピース(写真左から)

12月26日(日)に開催される漫才日本一決定戦「オートバックスM-1グランプリ2010」の準決勝が12月12日、東京・両国国技館で行われ、全24組の中から決勝進出を果たしたカナリア、ジャルジャル、スリムクラブ、銀シャリ、ナイツ、笑い飯、ハライチ、ピースら8組のネタ順抽選会と記者会見が行われた。

ことしで10回目となる「M-1グランプリ」は、プロ・アマ、所属事務所を問わず全国から集まった結成10年以内のコンビが、“日本一おもしろいコンビ”の称号と賞金1000万円を懸けて激しい闘いを繰り広げる漫才コンテスト。予選には過去最多となる4835組がエントリーし、東阪の準々決勝を勝ち抜いた24組による準決勝を、大会が始まって以来初めて、大阪合同で両国国技館にて開催。会場には約6000人の観客が集まり、応援するコンビの決勝進出が叶わず、涙を流すファンの姿も見られた。

抽選会で決まったネタ順は、カナリア(初)、ジャルジャル(初)、スリムクラブ(初)、銀シャリ(初)、ナイツ(3)、笑い飯(9)、ハライチ(2)、ピース(初)。※カッコ内は決勝進出回数

8組中5組が初の決勝進出となり、6年連続の準決勝止まりからついに念願がかなったカナリア・安達健太郎は、トップバッターをひきながらも「変にプレッシャーを感じず、思いっきりできるのでよかったです!」と心強い意気込みを披露。また、ジャルジャル・福徳秀介は「順番は早いけど、いい点を出して逃げ切りたいです。でかい花火を打ち上げたいと思います!」と高らかに宣言した。テンポのよい正統派漫才を繰り広げた銀シャリ・橋本直は「フレッシュな顔ぶれが、例年優勝候補の笑い飯を中心にどう絡んでいくかが楽しみ」と審査員さながらのコメントを。人気若手ナンバーワン候補のピース・綾部祐二は「ピンでM-1の前説をやっていたころは、まさか自分がコンビを組んでファイナリストになるとは思ってなかった」と驚き、又吉直樹も「子供のころから漫才師になるのが夢でした。決勝戦という場で、その気持ちに答えることができてうれしい」と喜びの表情を浮かべた。そして注目が集まったのは、予想のつかない展開と独特の間で笑いを誘った沖縄出身のスリムクラブ。真栄田賢が、「僕たちが決勝に進出できるなんて、ことしのM-1はセキュリティーが甘いです」と謙虚な姿勢を見せる一方、内間政成は「僕は相方の大ファンなんです。そんな相方と決勝の舞台に立ててうれしい」とはにかみ、ほほえましい一幕を見せた。

'09年に引き続き、2度目の決勝進出となるハライチ・澤部祐は「またしてもネタ順が笑い飯さんの後というのが引っ掛かりますね…。去年は(笑い飯の後に)『CMをはさんでよかった』という僕の伝説の一言があったんですが、ことしはそれを違う形で出せればいいなと。M-1新世代最後の力を見せつけたいと思います!」と声を大にし、岩井勇気は「ナイツと笑い飯さんに勝ちたいと思ってやってきました。ことしは勝ちます」と宣戦布告した。

3度目の決勝進出となるナイツ・塙宣之は「毎年新ネタを作らないとM-1では勝てない。そういう意味でも、僕らを成長させてくれたM-1に感謝しています」と語り、土屋伸之は「去年、だんとつにウケてた笑い飯さんのネタ“鳥人”を超えるネタを見たいですね」とライバルのネタに期待する余裕を見せつつ、「失うものは何もないというつもりでここまでやってきました。悔いのないように頑張りたいです」と覚悟を見せた。

9年連続決勝進出となる笑い飯は、結成10年目。ラストイヤーにすると公言した'09年は惜しくも2位だったが「9年といえば、小学1年生だったら中学3年生になってますからね。ことしは1位しかないと思っています」という哲夫の決意表明を受け、西田幸治は「貴重なレギュラー番組が終わってしまう…。なんとか優勝して違うレギュラー番組を持ちたい」と笑いを誘いつつも、優勝に懸ける変わらぬ思いをうかがわせた。

決勝戦は、この8組に加えて、当日、東京・大井競馬場で行われる敗者復活戦で最後の1枠を勝ち取る1組の計9組で行われる。2連覇を懸けたパンクブーブーら準決勝、準々決勝で敗退したメンバーの争いにも注目だ。

また、会見では、今回をもって「M-1グランプリ」が廃止されるという衝撃的な発表も。“全国に漫才の素晴らしさを広めて、新たな才能を発掘する”という目的を達成したことによる、さらなるステップアップのための発展的な解消が理由とされている。島田紳助は、「夢の世界に連れて行ってくれた漫才に恩返しがしたくて10年前にM-1を作りました。全国の芸人が漫才の頂点を目指し、漫才のレベルが上がったことで、恩返しができたと思っています。最後のM-1でスターが生まれることを心より祈っています」とコメントを寄せた。