SKE48・内山命、“いつでもどこでも命懸け”で走り抜けた芸能活動に幕

2019/05/31 16:10 配信

アイドル

ひまわりの花束が贈られた(C)SKE


内山命の手紙


10年本当にあっという間でした。入ったばかりの頃は三重県の実家から通っていて、レッスン疲れで電車を乗り過ごしてしまったり、ダンスの練習をし過ぎて疲労骨折してしまったりと、当時はとにかく必死でした。

でも、一生懸命やっていたおかげで「羽豆岬」歌唱メンバーに選ばれました。少人数ユニットに選ばれることなんて初めての経験でものすごくうれしかったです。MV撮影は緊張したけど、みんなと仲良くなってすごく楽しかったです。

順風満帆のように見えた私のアイドル人生は程なくして、研究生降格というどん底を見ることになりましたが、それも今となってはすごくいい思い出です。研究生になったからこそ、いろんなチームの公演にアンダーで出演させてもらったり、チームに負けないという気持ちを持てたり、絶対もう1度昇格して見返してやると思えました。そんなふうに前向きにやってこられたのは、どんなときも隣にいてくれた真木子のおかげです。

再び昇格してからは楽しいことばかりで、でもなんだか人気は出なくて、でもそれはそんなに気にしていなくて。自分の気持ちを伝えるなんて恥ずかしいし、私のこと応援してくれるなら分かるでしょ、なんて押しがいのないメンバーだった時期がありました。そんな気持ちで総選挙にも臨んでいたら、2期生でランクインしたことがないのは自分だけと気づき焦りました。

そんな自分を変えたくて、とにかく本気でやってみようと思って立候補した2年前の総選挙。沖縄県で名前は呼ばれず、ものすごく泣きました。圏外コンサートで81位、80位との差が30票だったと発表されたとき、今までに感じたことない悔しさと、次は絶対ランクインしてやる!という気持ちがあふれてきました。

そして、去年の総選挙は憧れの名古屋ドームでの10回目の立候補。とにかくランクインすることだけを考えて過ごし、いろんな重圧がのしかかっていたようで、身体中にじんましんが出て。身体に影響が出る程つらいこのイベントをみんな笑顔でよく頑張ってるなーってすごく尊敬しました。

開票日当日、ゲン担ぎで大好きなオレンジ色と黄色のものを身に着けまくって挑みました。そして見事初ランクイン、しかも42位。すごすぎて頭が真っ白になりました。名古屋ドームに響きわたる“命”コールと、ずっしりと重いトロフィー。10年間やってきてこんなドラマが待ってるなんて夢にも思わなかったです。ホントにホントにうれしかったです。ありがとう。

そこから何をするにも自信を持って取り組めるようになりました。

人生経験として受けるだけ受けてみたオーディションでしたが運良く合格して、NHKドラマに主人公の同僚の今ドキOL役として出演させていただきました。初めてのドラマ撮影で最初はすごく緊張しましたが、何もかもがすごく新鮮で楽しかったです。

いつか生まれてくる子供にも絶対見せようと思います。10年間SKE48として楽しく活動してこられたのは、いつも変わらず私の周りにいてくれた人たちのおかげです。加入していなかったら絶対に出会えなかった人たちのおかげです。本当に入れてよかったです。

もったいないよと言われましたが、一度心に決めてしまったら揺らぐことのない頑固な性格で、ここを卒業するときは芸能界も辞めようと思っていたし、やり切ったと心から言えるので今後芸能活動はしません。

これからは普通の23歳女性の人生を歩んでいきます。だから大きな声で名前を呼んでもらったり、サイリウムを振ってもらったり、かわいい衣装を着て大好きなメンバーたちとステージに立つのも今日で終わりです。

そんなことを考えるとものすごく泣けてくるけど、辞めたくないとかじゃなく、最後にこんなにも楽しい時間を過ごせる未来が待っていたことがうれしくて泣けてきます。夢のような時間をみんなと過ごせて本当に楽しかったです。今まで一生懸命に応援してくれて本当にありがとうございました。どんな私も好きだって言ってくれるみんなが私も本当に大好きでした。

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