周防正行監督が全国行脚に出発「カツベン!」を北海道から全国へ!

2019/06/13 17:00 配信

映画

映画「カツベン!」をアピールするため全国行脚を行う周防正行監督。カメラマンのリクエストに照れながらもクラーク博士像と同じポーズに


映画の原点


周防監督は「“活動写真”というものが日本に入ってきた時、写真が動くということで、当時の人にとっては最先端エンターテインメントだったんですね。これが映画のスタート。日本人はどういう一歩目を切ったのか。そういうことを多くの人は知らない。スクリーンの横に人が立って、解説しながら見せた。その解説する人を“活動弁士”と言っていたことを、多くの人は知らないし、僕自身も100年以上も前のことですから、どういう上映だったのかは分からない。今、これだけ映画館に人が集まって映画を楽しんでいる。それの最初の地点がどういうものだったのかを僕自身も知りたいし、皆さんにも知ってもらいたい」と、今作への思いを熱く語る。

全国行脚することについては、「宣伝部の意向です」と笑いを誘ったが、「『それでもボクはやってない』(2007年)の時にも、日本全国あっちこっちという感じで行って、法律の話をしたんですね。各地の法学部の学生と試写会をやって、その後にディスカッションをするというのが、すごく面白かったんです。今回は映画の原点についてなので、いろんな場所で映画についての話をいろんな人とできるのを楽しみにしています。今回の行程の中に大学生と直接話をする機会もありますので、そういう意味では日本全国いろんな人と話せるのは楽しみです」と期待。

「取材を受けながら僕自身も活動弁士、活動映画ってどういうものだったかなって反すうしながら皆さんに伝えていくので、47都道府県を周った最後にはどんな話になっているかなって楽しみです。活動弁士も初日と最後の日は説明がかなり違ったそうなので、(自分も)これからどんなふうに変わっていくのかなって。しゃべりながらこの映画のポイントが自分の中でもっとはっきりしていくんだろうなって思います」と語った。

「1895年にリュミエール兄弟がパリで(初の実写)映画を上映して、そこからあっという間に世界に広がったと思うんですね。ですから、今回の『カツベン!』という映画も北海道からスタートして、あっという間に日本全国に伝わるように頑張っていきたい。それくらいの衝撃を与えるように頑張りたいと思います」と、フロンティアスピリットの精神を全国に伝えていきたいという思いから建立されたクラーク博士像の前で意気込みを見せ、全国に「カツベン!」、そして“活動写真”や“活動弁士”を伝える旅をスタートさせた。

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