東京パフォーマンスドール、結成6周年ライブで“完璧なチームワーク”を見せる

2019/06/17 07:23 配信

アイドル

リアレンジ3連発で幕開け!撮影=永田正雄


高嶋、オリジナル歌詞を作るの巻


5曲目にはちょうど1年前にリリースした7thシングルの表題曲「Shapeless」。6人体制初のシングル曲であり、ボーカルを際立たせる“歌い出し”が何より見せ場の一つなのだが、リーダー、やっちまった。

「たくさんの色が~」の部分はいつも通り軽やかに歌い出したのだが、突然「振り向いた~キミの~そばに。言葉が好きって何だろう」という、謎のオリジナル歌詞を入れて歌っていた。

いやはや、天才である。しかも後のMCできちんと謝罪したものの、彼女のすごいところは、間違えていても全く音程もメロディーラインも外さずに歌うところ。顔も何ならドヤ顔をしていて、“振り向いた高嶋”のそばにいたメンバーの方がニコってしていたほど。

何ならうちのインタビューライターも「Shapeless」が大好きだと常々言っているのに全然気付いていなかった。

それに、その後を継ぐ浜崎も浜崎で何事もなかったかのように歌い、完璧に軌道修正。やはり結成6周年のチームワークはダテじゃない。

ステージのライトの強弱も絶妙に気分をアゲてくれ、いいムードのまま「FLASH TIME」へ。

上西、櫻井紗季、浜崎、橘、脇、そして高嶋の順でそれぞれいい感じにポージングを決めると、続いては上西の「恋」を皮切りに、ソロ・ユニットコーナーへ突入だ。

さらっと書いてみたものの、上西がソロ・ユニコーナーで先陣を切るのはここ1年では初だった気がする。いきなりジョニーに驚きつつも、最近特に活躍ぶりが目覚ましい彼女が情感たっぷりに歌い上げ、すっかり会場の視線をハートマークに変えた。

「恋」を歌うLovelyな上西星来撮影=永田正雄


かと思えばミュージカル「リューン―」の再演で歌声の伸びに磨きをかけてきた浜崎が「Over The Rainbow」を歌うと、今度は雲一つない快晴のような雰囲気に。

続いていつもの天真らんまんな姿とは表情が全然違う脇の「Shadow Dancer -Rearranged ver.-」では、のっけからハイスピードなダンスと脇の突き刺さるようなボーカルによって、曇り空をあえて呼び寄せたような感覚が。

激しいダンスに目を奪われがちだが、歌の方も全然ブレないあたり、ここ最近の成長ぶりが如実に表れている。

実にぜいたくなソロメドレーだなとそれぞれの味をかみ締めていると、次はもう四の五の言わずに楽しめばいいじゃん!的な空気を全身にまとった“調和の3”もとい、ぐーちょきぱーを継ぐ櫻井と、浜崎、橘の3人組が登場。

歌うのは「HENACHOKO-DaNCE」だ。ハチャメチャに楽しめる曲ではあるのだが、実はジャンプしながら回転して横移動するという運動神経が悪くちゃできない動きをしていたり、小刻みなボーカルでも音程バッチリだったり、レベルが高い。

ぐーちょきぱーを継承する櫻井紗季&浜崎香帆、橘二葉撮影=永田正雄


その間に「6周年への感謝を込めて6人分のプレゼントを受け取ってください!」とボールを客席に投げ入れ、「これからもよろしくお願いします!」とほほ笑ましいステージを見せつけた。

そして曲が終わるか終わらないかの瀬戸際に、ハーフアップポニーの前髪マシマシで、ロックシンガーのようなオーラをまとった高嶋がステージ中央に現れ、こちらは「Darlin'」をパフォーマンス。

ヘナチョコにかわいい空間をしっかりディーヴァのソロライブモードに引き戻すあたり、高嶋のポテンシャルは誰もが認めるところ。マイクスタンドの使い方といい、LINE LIVEでメイちゃんの物まねをする人と同じ人間とは思えないステージを披露した。

続いて浜崎選手がソロ・ユニコーナー早くも3試合目の出場で、橘との「BURN ME OUT」を。

ファンの絶叫がこだまする中、独特の妖艶な世界観で舞台をダイナミックに使う2人。ボーカルなしで、間奏のダンスだけ見ていても一向に飽きがこない。

カッコよく決めた後は、これまた独自の世界観を持つ2人組・赤の流星(上西・脇)が現れ、6月12日にリリースした8thシングルの初回盤にも収録されている「Into The Night~夜に落ちて~」をTPDワンマンでは初披露。

赤の流星ワンマンでも思ったが、個人的に流星の楽曲では最も好き。どこかはかなげな表情で歌い出す上西、横で静かに力強く踊る脇、逆もまたしかり。

音源でも何度もリピートしたい楽曲だが、目の前でコンテンポラリーダンス&表情の変化もセットで見られるというのは何にも代えがたい幸せだ。

ソロ・ユニコーナーのトリを見事に果たし、続いてインストダンス曲の「Neo Elements」でブレーク。三者三様ならぬ、六者六様のソロダンスからの集合ダンスで再び6人楽曲コーナーへ。