森山直太朗が12月17日、アルバム『あらゆるものの真ん中で』を引っ提げた全国ツアー「真っ白な鳩を九十九羽飼っていて」の最終公演を東京・NHKホールで行った。
9月から始まり全国23カ所26公演4万5000人動員規模で行われた今回のツアーのタイトルについて森山は、「そんなに深い意味はありませんから。深くせんさくしてもいいけど、僕には絶対聞かないでください」ととぼけた口調で説明。「皆さんの解釈で、それぞれの心のままに楽しんでください」と、6月に発売されたアルバム『あらゆるものの真ん中で』の楽曲を中心に全20曲を熱唱した。
中盤の弾き語りコーナーではこの1年を振り返り、アルバム『あらゆるものの真ん中で』と、それから6カ月というスピードで12月15日にリリースされたニューアルバム『レア・トラックス vol.1』の話題に。「ことしに限ったことではないですが、音楽でもプライベートでも新しい出会いがありました」と、アレンジャーとしてアルバム2作にかかわったギタリスト・石川鷹彦の名前を挙げ、来場していた本人に呼び掛ける場面も。そして、「どうしてそのシャツ選んだの」や「トイレの匂いも変わったね」など、ユニークな収録曲が話題を呼んでいる『レア・トラックス vol.1』から「鷹彦さんがすてきなアレンジを踏ん張ってしぼり出してくれた」という曲「うんこ」も披露。アルバムの発売とこの衝撃的な曲名が発表された時、web上には3000を超える書き込みが殺到するという現象が起きたが、森山は「『生きてることが辛いなら』の時もいろいろあったけど、解釈が人によって違うのは面白いですね」とコメント。笑いとざわめきの中、演奏が終わると会場に大きな拍手が沸き起こった。さらに森山は「このアルバムの発売日当日に、家の前のマンホールにうんこが落ちてました」と客席を爆笑させ、続いて「賛否すら呼ばなかった」という同作収録の「臆病者」も披露した。
ライブは後半もひょうひょうとした独特のトークを挟みながら和やかなムードで進行。ラストの曲「言葉にすれば」を歌い終え、「また48秒後に会いましょう!」とステージを去った森山は、客席の鳴り止まない拍手に応えて「アンコールありがとう!」と、宣言どおりさわやかに登場。アンコールでは本ツアーのみで披露した未発表曲「フォークは僕に優しく語りかけてくる友達」と、代表曲の「さくら」を熱唱、会場の3000人を魅了した。
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