――制作はこれまでと全く違う手法とのことですが、どのような感じだったのでしょうか?
マリアンヌ:コンセプト決め~デモ制作~レコーディングの全工程において、外部プロデューサー、ディレクターが参加するということが初でした。
これはつまり、わたくしが作って来たデモに対し、第三者的な意見やアドバイスをしてくれる人を初めて迎えたということです。
島崎:最初のデモ作りからの段階から僕が入り、マリアンヌ氏のデモのメロやアレンジ、構成について、きちんと第三者として意見を伝え、メロ・アレンジ・構成の変更や見直しを伝えました。
今回は、データを事前に作り込み、僕のほうでのMIDIによる音源差し替え、アレンジの追加、スタジオでの音色差し替え作業などをメインに、「僕とマリアンヌ氏とエンジニアの清水裕貴の3人で、話し合いながら作り込んでいく手法」で制作しました。
――そのような状況で各従業員(=メンバー)の様子はどうだったのでしょうか?
島崎:「レコーディングをして、違う切り口のディレクションを受けることがものすごく新鮮で、ブースからコントロールルームに戻るのが楽しいです!」と笑顔全開の感想をメンバーからいただきました(笑)。
マリアンヌ:島崎さんは、褒めるにしても問題点を指摘するにしてもとても物言いが柔らかいし的確なので、3人も精神的に楽だったのではないでしょうか。わたくしだけだと、どうしても険悪になりますので(笑)。
――特にここが新境地、というところを教えてください。
マリアンヌ:そうですね、我々はよく周りからライブバンドであるという評を得る通り普段はステージを主戦場としておりますので、今まではどうしても4人で完結できる小さな世界が良くも悪くも「キノコホテルの音世界」になっていました。
今回収められた楽曲の多様性は、過去作と比べても随一だと思います。これだけの振れ幅を、一つのバンドが一枚のアルバムに収めている例はなかなか無いのではないでしょうか。
島崎:リード曲「ヌード」を聴いていただけたら分かると思いますが、サウンドも演奏アプローチも、今までのキノコホテルがやってこなかったものです。
それでいて、マリアンヌ氏の作詞作曲とメンバーの演奏なので、「キノコホテルらしさも味わえる」というのも楽しんでいただけると思います。
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