山田孝之が明かすドキュメンタリー作品への覚悟と信念

2019/06/21 17:30 配信

映画 インタビュー

NGを出した時点でドキュメンタリーじゃなくなる


「この作品を世に出す意味として『少しでもいいから希望になったらいいな』という思いはあります」と告白(c)2019・SDP / NPNG


――「ここはカットしてほしかった」というところはありましたか?

「あると思います?(笑) むしろ僕は大丈夫ですよと言ったんですけど、事務所がNGというのはありました。俳優の場合は、演じるキャラクターがどういう声の大きさでしゃべるのか、歩くスピードはどのくらいか、どれくらいの角度の姿勢なのか、どれくらいの歩幅なのかなどそれぞれキャラクターごとに全部決まっていて、それを最後までベストな状態でやらないといけない。そこはどの役でも同じなんですが、一方、ドキュメンタリーはNGを出した時点でドキュメンタリーじゃなくなってしまうから、やる以上は(NGはなし)そういう覚悟でやらないと。まあ、覚悟というほどの覚悟は要らないですけど(笑)。基本(自分を)作らない人間なので、それを撮られたところで見られたところで何も抵抗はないですから」

――さまざまな仕事にチャレンジし続けるのは、俳優という仕事において得る物があるということからなのでしょうか?

「僕という人間が生き方としていろいろやっているだけなので、俳優として何かリターンを求めてやっているという思いは全くないです。でも、それを実行できるのは、20年近くやってきた俳優としての土台があるからということは理解しています。そんな中で、『後輩たちがもっとストレスなく芝居に集中できるようになれば』という思いが根底にありますね。後輩たちから(ストレスを軽減するにはどうしたらいいかなどの)相談を受けたりするのですが、それは僕も経験して共感できる悩みでもあるので、少しでもそんな状況を変えたいんです」

――新しい事にチャレンジすることに二の足を踏んでしまう方々に向けてメッセージをお願いします!

「“何かやりたい”という思いの先にあるものを考えた時に、『そこにいくまで1人で耐えられるかな』とか、バッシングされることだったり『くじけるんじゃないかな』とか考えるから行動しない人が多いと思うんです。でも、とりあえず動いてみて、動き出すと勝手に仲間って見つかってくるので、とにかく1人でもいいからやってみる。他にも1人で動いている人は必ずいるので、そこと出会ったら一気に仲間になれるから、まずは何事にも挑戦してみることが大事だと思います」

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