――最終話となる第6話まで演じてみて、手応えはありましたか?
湯川:劇中で丸尾さんや劇団について語っている場面は、脚本の山崎さんが、私たちから直接聞いた言葉をそのまま台本に落とし込んでくれている部分も多くて。メンバー同士、初めて伝えられたことも多かったのかなと思います。本当なのか嘘なのか…という作品ですが、そういった部分はかなりリアルなので、いいシーンになったかなと思います。
安倍:私も、手応えというよりは、劇団としての協調性がより深まったなという気がします。話のストーリーや劇団に対して思っていることもリアルで、実際に演じることであらためて「劇団っていいな」って思いました。7月の劇場版に出られないのが悲しいですし、もっと皆と演じたかったです。
ただ、見てくれた方の数でいうと今回3万8863人(最高は4万6958人※いずれも6月26日現在)ということで、それって、さいたまスーパーアリーナを埋められる人数らしいんですね。その規模の人が見てくれたと考えたらうれしいし、そういう大きなステージに立てる可能性もあるなって思いました。
湯川:希望が出てきたね!
――これまでの配信回、お2人が気に入っている回やシーンはありますか?
安倍:第2話が、(死んでしまった丸尾を捜しに)うえきやサトシと隅田杏花が霊界に行くというストーリーだったんですね。見た目はヤンキーっぽいのにめちゃくちゃ怖がるうえきやと、平静を装うけど実は怖がっている杏花ちゃんがカップルにしか見えなくて…(笑)。第5話、第6話はシリアスでしたが、「こういうコミカルな回もあるんだな」というふうに見てほしいです。
湯川:私は今回(第6話)ですね。これまでよりもメッセージ性が強くて、舞台にもつながる回で魅力的に感じました!
――次回の特別編は、劇場版を控える稽古場から生配信。7月3日(水)からは東京・原宿駅前ステージで「-劇場版-あなたがいなくて僕たちは」の公演がスタートします。舞台への意気込みと「こんな話になるといいな」という希望があれば教えてください。
湯川:私たちのこれまでの舞台は「皆で頑張ろう!」というきれいな終わり方が多かったのですが、今回みんなといろいろ話して、「みんながみんな、同じ気持ちにならなくてもいいんじゃないか」って思ったんです。目標は一緒でも、一人一人それぞれの思いがあっていいんじゃないかって。
この作品のタイトルは「あなたがいなくて僕たちは」ですが、「あなた」が誰を指すのか、「僕」が誰を指すのか、私たちも自分なりの解釈を持って演じたいですし、見てくれる方にもそれぞれ考えてもらえる作品になったらと思います。
――最後にお2人個人のお話も伺います。今後の展望や、こういった活動を頑張っていきたいというものはありますか?
安倍:生の舞台もたくさん刺激を受けますし、精神的にも強くなるのですが、映像の演技にもっと挑戦したいです。映画を見るのが好きで、最近「南瓜とマヨネーズ」という臼田あさ美さん主演の作品を見て。臼田さんの表情一つ一つや、振り切った演技を見て、「かっけえ!」って自分の中で震えるものがあったんです。一瞬一瞬の描写まで覚えていて、それぐらい印象付けられる表現ができるのはすごいなって、そういう風になりたいって思います。
湯川:もちろん、劇団4ドル50セントとして夢を見たいと思っているのですが、個人としては写真が好きで。見るのも、撮るのも、撮られるのも好きなので、写真についてもっと深く関わりたいなと思っています。表情の勉強は、お芝居にもつながると思うので、生かしていきたいなと思います。
(ゆかわ・れいな=2001年1月29日生まれ、鹿児島県出身/あべ・おと=2000年1月18日生まれ。大阪府出身)
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