DISH//・矢部昌暉「やるたびに舞台が好きになっていて…今、本当に幸せです」

2019/06/28 10:00 配信

芸能一般

撮影●諸井純二


今年の目標は「スタートダッシュ」


――ここ最近はコンスタントに舞台に出演していますが、その中で舞台に対する手応えも感じていますか?

矢部:そうですね。前は次の舞台まで1年とか開くこともあったのが、ここ最近は本当にコンスタントに出させていただいて。舞台ができるっていううれしさと、キャスティングしていただけるといううれしさを、これまで以上に感じてます。それに、やるたびに舞台が好きになっていて……。だから、今、本当に幸せですね。

――やりがいがある一方、役作りや台詞を覚える大変さもあったりしませんか?

矢部:それはありますね。特に、今年の春に上演した「9でカタがつく」では台詞覚えに苦労しました。この時は1シーンごとに徐々に台本が送られてくる感じだったんですけど、最後の最後に長台詞が来たっていう。でも、僕って追い込まれなきゃできないタイプなんです。時間があるとぐうたらしちゃう。もうすぐ本番って段階になって一気に火がつくというか。(舞台が)終わったときに、もうちょっとスタートダッシュを早くしておけば、もっといろいろできたのに……って、いつも後悔するんです。だから、今年の目標は、スタートダッシュ。なるべく早くして、できることを増やしていきたいなと思ってます。

――台詞覚えは早い方ですか?

矢部:ん〜、早くはないと思います。稽古をしてると、みんな気づいたら台本を持たないようになってて、やばい!って思うことも多々ありますし(苦笑)。いつ覚えてるの!?みたいな。

――いつ覚えてるか、どうやって覚えてるかを聞いたりしないんですか?

矢部:もちろん、そういう話もしますよ。例えば、稽古が始まる前とかに、台本覚えた?みたいな話をしてみたり。でも、その時に「全然台本見れてないんだよね」って行ってる人が、稽古に入ったら台本を持ってなかったりするから、何だよ!って(笑)。

――みんな覚えてないから安心してたのにって(笑)。

矢部:そうなんです(笑)。それが自分のダメなところ。しかも、共演する方々は、僕より舞台の経験が多いから、もともと覚えるスピードが早かったりするんですよね。それに安心しちゃいけないなと思って、ギアをしっかりかけていきたいと思います。

――そういった共演者の方々から学ぶことや、受ける刺激もたくさんあると思いますが、そのほか、周りからかけられた言葉で、自分の自信になったり、励みになっていることはありますか?

矢部:去年の「舞台 暁のヨナ〜緋色の宿命編〜」では、演出家の方に叱咤激励のお言葉をいただき、僕も稽古終わりに泣いちゃったりとか、自分の中ではすごく大変だったんです。でも、打ち上げの席で演出家の方にお礼を言いに行ったら、「努力してるのは伝わってきたよ」って言ってもらえて……。何て言うか、もっともっと努力が必要なところもあるし、もっと効率のいい努力の仕方もあるから、そこは先輩方を見習って。ただ、僕の場合は経験が少ないぶん、その人たちより頑張らなきゃいけないから、頑張ってねって。でも、頑張ってる姿は伝わってきたよみたいなことをおっしゃってくださって、その時も涙が出ました。だからこそ、みんなの「台本覚えてないんだよね」って言葉に自分も乗っかっちゃいけないし(笑)、スタートダッシュをちゃんとしようって思うんですよね。

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