塚本連平監督が思う篠原涼子×芳根京子“母娘”の魅力「ニュアンスの出し方がうまい」

2019/07/05 12:00 配信

映画

「今日も嫌がらせ弁当」の演出・脚本を務めた塚本連平監督(C)2019「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会

細やかなディティールへのこだわり


塚本監督と中畠Pは実際に八丈島に赴き、原作者本人と会ってブログでのエピソードや彼女自身の半生を聞き、世の母親が抱える共通の悩み=「反抗期」と上手に付き合う姿を映画にしたいと懇願。

そして原作者からの「八丈島を盛り上げる応援にもなるので、全面的に協力したい」という言葉に力強く後押しされた2人は、脚本の練り直しに着手した。

実際に女子高校生から母親まで、幅広い年代の女性を対象として入念なリサーチを重ね、女子高校生には母親に対する気持ちを座談会形式でヒアリング。リアリティーのある言葉を集め、脚本に反映させたという。

そうして約1年半かけて脚本が完成し、撮影が始まった。

篠原と芳根の魅力とは?


主人公・持丸かおり役のキャスティングは、最初から制作陣の意見が一致していたそう。

普段はチャキチャキと明るく活発で、ユーモアあふれるおちゃめな一面もあるが、いざという時は母親としてのしっかりした軸を持っている。

この女性像から、塚本監督も中畠Pも「篠原以外は考えられなかった」とのこと。

塚本監督は「篠原さんがこの役をはっちゃけてやってくれたらとても良いものになるだろうと思っていたので、念願が叶って嬉しかったですね」とコメント。

また、かおりの反抗期娘・双葉を演じた芳根については「芳根さんは同年代の俳優さんたちの中でも、特にニュアンスの出し方がうまい人だと思っていて。双葉役を嫌な感じにならずに、とてもチャーミングに、でもリアルな身近な存在として演じてくれたのが良かったです」と、若手トップクラスとも言われる彼女の演技力に惚れ込んだ様子。

さらに「2人ともコメディーセンスがあって、なおかつ、やり過ぎがやり過ぎにならない、リアルで自然体な演技ができるところがすごい。実はこの作品は、何かあったら母親が『嫌がらせ弁当』を作って仕返しをして、娘が『うざい』と思う、ということの繰り返しでもあるのですが、お弁当を作る篠原さんも、それを食べる芳根さんも、1つ1つの微妙なニュアンスの違いを演じ分けてくれました」と、あらためて篠原×芳根の組み合わせが最強コンビだったことを明かした。

事務所の先輩後輩であり、芳根の女優デビュー作以来の共演となる今作。2人の絶妙な“ニュアンス”の演技に、この夏は日本列島が熱くなりそうだ。

なお、本作の大ヒット御礼舞台挨拶が7月8日(月)より、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われることも決定。

篠原と佐藤隆太、塚本監督が登壇する予定だ。