舞台「Tower of Sugar」を原作にして、'10年8月に公開した映画「神様ヘルプ!」のDVDが'11年1月19日に発売が決定した。
本作は、ホラープランナー・アツオ(加藤)が、'85年8月12日に教師による大量殺人事件が起きて廃校になった“佐藤学園”をお化け屋敷にするために学園を訪問。用務員室あった古ぼけた写真に、自分と瓜二つの人物である教師・佐藤隆(加藤・二役)を見つけたことをきっかけに、アツオは、大量殺人事件が起きた当日の光景の中に混ざりこんでいってしまうサスペンススリラー。今回は、ホラープランナーと、悪魔に乗り移られた猟奇殺人者の2役を映画初主演で見事に演じ分けた加藤和樹にインタビューを行った。
――DVD発売が発売になりますが、見どころやお気持ちをお聞かせください。
「意外と早いな~っていう感じがしてますね。もちろん、作品を見ていただきたいっていうのはあるんですけど、DVDのよさって、劇場では見られない(撮影の)裏側を特典映像で見ることができることだと思うんです。みんなのお芝居、アミューズメントスリラーと言われる面白さと怖さを感じてもらいたいなと思う反面、特典映像で楽しんでもらいたいなと思いますね。でも、ネタバレ的なことが多いので、まだ本編を見ていない方々に注意してもらいたいことは、先に特典映像を見ないことです!」
――初主演映画ということでプレッシャーは感じましたか?
「お話を頂いた時は、ありましたね。でも、撮影に入ると主演だからっていうことはあまり気にせず、その作品を作る仲間の1人っていう気持ちで、最善を尽くしました。気にかけたのは、いつもよりも現場に目を配るっていうことくらいですね。あとは、主題歌も歌わせていただいているので、そっちのプレッシャーの方が、僕は大きかったかな(笑)。チェッカーズさんの『神様ヘルプ!』をカバーということなので、お客さんの反応は、気にはなりましたね」
――劇中では、アツオと佐藤を演じていましたが、演じ分け方はありました?
「基本的にはメークと衣装が、変わっていたので、そこでのスイッチの切り替えをしていましたね。狂気のお芝居に関して、監督とプロデューサーから『とにかく、(お芝居を)振り切ってくれ』って言われていたので、先に、(悪魔に)乗り移られた方の佐藤隆という人間を作り、その対称になるアツオっていう人格を作り上げましたね」
――どちらの人物が演じやすかったですか?
「やってて楽しかったのは、佐藤の方ですね。2役っていっても、人格的にはアツオと、いい佐藤と、悪い佐藤。実質的には、3役を演じているんです。シーンのカットが掛かると気持ちをスッと抜いて、本番って言われたら気持ちを入れるみたいな感じにして、あんまり(役同士を)引きずらないようにしていました。順番通りに撮影していくわけじゃないので、タイトなスケジュールの中、次々とメークや衣装も変えてパッと違う人格を演じなきゃいけないのは、気持ち的に大変でしたね(笑)」
――印象的なシーンはありますか?
「面白いシーンと、怖いシーンのギャップがある作品なので、たくさんありますね。悪魔の西条役の松田さんと対峙するシーンは、監督から『同じ狂気でも、やっぱり違うタイプのものにしたい』って言われたんですね。悪魔の方は、人間ではない気持ち悪さみたいなもの、僕の演じる佐藤は、ある意味、人間を残したちょっと残忍なところを。そこの違いは、出すようにしたっていうよりは、自然に違ったものにはなりましたね」
――ホラーを撮影していると、本当に霊が写るっていう話をよく聞きますが、そんなことは実際にありました?
「ありましたね~。僕は、全く霊感がないので、撮影中に感じるということはなかったんですよ。でも、舞台あいさつで監督から聞いた話なんですけど、編集の時に男の人の叫び声が入っていたって。それは気味が悪いというか、芝居の邪魔になるからカットしたらしいんですけど…」
――最後にみどころや見逃せないポイントをお願いします
「出てくるキャストたちがパッと見では、つながっていない“点”なんですけど、その“点”たちが、だんだん“線”になっていく様子と、すごいテンポのよさ。謎解きをしようと考えている間もなく、物語が進んでいくので、何も考えずに見ていていただきたいですね。本当に気持ちのいい終わり方をする映画なので、その爽快感と怖いところ、シュールでコミカルな面白さをぜひ、DVDでご覧ください。そして、一番最後に、気持ちのいい僕が歌う『神様ヘルプ!』がエンドロールとともに流れて終わるので、最後まで見てください(笑)」
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