続いて、番組のMCを務める中村アン、スペシャルゲストの香川照之からもコメントが寄せられた。
それはどんな気分なのだろう?練習を見ても、日頃の言動、試合の解説の言葉をとって聞いても、哲学的にボクシングを突き詰めようとひたすら精進してきた聖なる求道者が、完膚なきまでに敗れた相手に再び挑むというその心の中は、いかばかりのものなのだろう?半世紀前、輪島功一は己を乗り越えた。完敗した柳済斗に嵐の連打で打ち勝った。キーはどこにあるのか?思念的で思慮深い村田諒太――。
この彼の金科玉条を、どこまで捨ててどこまで無心の聖域に踏み込めるか。要塞で組み立て構築してきた高度なストラテジーを脱ぎ捨てて、最前線の戦時下にいる命知らずの軍曹が纏(まと)うライオンハートをむき出しにできるか。すなわち、私は見たことのない村田諒太を見てみたいのである。
今回ばかりは、痛みを伴わねばならない。ブラントを最前線に引きずり出して、一つ一つ武装を解いて、自分も吹き飛びかねないコンボを爆発させねばならない。ロンドン五輪で勝って聞いたその君が代を、当日の試合前に聞く時、この7年の全てを振り返って、心の時限爆弾のスイッチを入れてくれ――。
いよいよ7月12日は、待ちに待った村田選手のリベンジマッチ!ブラント選手はスピードがあって手強い相手ですが、村田選手が打ち勝って再び世界チャンピオンに返り咲いてくれると信じています。日本中が村田選手を応援しています!当日は私もリングサイドから精一杯応援しますので、頑張ってください!
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