今回、私にとってほぼ初めてに近いストレートプレイです。舞台自体も5年ぶりで、久しぶりの怖さもありますが、今はめちゃめちゃ楽しみです。
やっぱり大人になって半世紀も過ぎるとですね(笑)、大体一巡、二巡して、何となく人生が分かってきたみたいなところに漂いがちですが、自分を律するためにもこの辺で逃げ場のない4人だけの芝居という環境にどっぷりつかりたいです。
映像の瞬発力とは全然違う舞台で、久々に1冊の台本をしっかりと深く頭に入れ込むという作業を、これから苦しみ、楽しみたいと思っています。
今回の舞台「正しいオトナたち」は、いかに大人が普段理性と共に隣り合わせで生きているかというところです。前頭葉が理性として止めるのですが、その前頭葉が崩壊していくという、、、。
どこまで大人ってギリギリに「大人」という言葉で立っていようとしているのか、一回りして理性がポンと取れた時に、果たしてそれは「大人越え」をしている何かが見えるのか、それとも長く生きた経験は一体なんだったんだと感じ、赤子のように戻ってしまうのか、それとも廃人と化して老人となってしまうのか、私はその辺がすごく楽しみです。
理性って我慢なのか、それとも正義なのかみたいなところが見どころだと思います。
どこで共演者の皆さんがキレるのか、そしてどこでまた取り戻すのか、そういったことが毎日違うと思うので、日々敏感に感じ取って、演じていきたいと思います!
舞台はウリエ家の居間。ウリエ夫妻(妻・ヴェロニック、夫・ミシェル)とレイユ夫妻(妻・アネット、夫・アラン)が対峙(たいじ)している。
“安全”と思われる公園で、レイユ家の息子が、ウリエ家の息子に怪我を負わせてしまったのだ。お互いを探りながら、冷静に話し合いは始まる。
2組ともそれなりの家庭であるとの自負がある。ミシェルは小売業を営み、ヴェロニック(真矢ミキ)はアフリカの事情に詳しく本を執筆中。アランはやり手の弁護士で、アネットは資産運用の仕事をしている。
レイユ夫妻は地位と裕福さを匂わすが、ウリエ夫妻は良識ある家庭を築いていることを強調する。
そんな緊迫した話し合いの中なのに、アランは携帯を離さず、仕事の緊急事態に下品とも言える指示を出し続け、妻のアネットは次第に気分が悪くなり、ついには嘔吐してしまう。
汚物にまみれる居間。そこから事態は、思わぬ方向に。お互いにホンネむき出しのバトルが始まる。もはや制御不能となった大人たち。これは果たして悲劇、それとも喜劇…。
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