本作は、ベイカー自身が原作に惚れ込み、初監督・製作・脚本、そして主演も務めた渾身の一作である。
サーフィンを通し、成長していく少年たちの姿を描いたストーリーにおいて、見どころはやはり、大迫力の波の映像とともに映し出されるサーフィンシーン。
その他にも随所に監督自身、幼い頃からサーフィンをしていたことで、まるで自伝のように感じたと語る原作への熱い思いが溢れている。
キャスティングでは、より自然な演技を求めメインキャストの少年たちにはプロサーファーを起用した。演技経験のない彼らに演技のノウハウを教え込むことができるのは、俳優としての実績に加え、サーフィンの腕を備えたベイカーだからこそと言える。
自由気ままに暮らすヒッピーがあふれ、独特の雰囲気が流れる1970年を舞台とした本作。劇中の自転車には、ローチャリの名車シュウィン社のスティングレイを使用し、車、キャストの衣装などの細部においても監督のこだわりが感じられる。どこか懐かしさを感じられずにはいられない世界観も見どころになっている。
今回解禁となったカットでは、監督として指導するベイカーのメイキングと共に一転して穏やかな表情でキャストと談笑するオフショットも公開。ベイカーの魅力もさることながら、監督としてこだわりキャスティングを見せた少年たちの美しい姿にも注目だ。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)