「君の名は。」(2016年)を大ヒットに導いた新海誠監督の新作「天気の子」。離島から東京に家出してきた主人公・帆高(声:醍醐虎汰朗)と偶然出会い、面倒を見ることになるライター・須賀の声を小栗旬、須賀の事務所で働く夏美を本田翼が演じている。
小栗「須賀は少し複雑な過去があって、自分の繊細さみたいなものを見せないように、あえてがさつに生きているような男です。かつ、行き場を失っていた帆高を住み込みで雇うなど、何だかんだと面倒見がいい。新海さんの言葉を借りると『子供のころにこういう人に出会いたかった』という憧れが入った人物でもあります」
本田「私が演じた夏美は、からっとした明るさを持った女子大学生。しかも、すごくスタイルが良くて、いつもショートパンツをはいているんです。健康的なセクシーさがあって、男性が好きな魅力がぎゅっと詰まった女の子だと思っていたら、新海監督によると夏美のシーンを作っているのは全員が男性のクリエーターさんらしいんですね。それを聞いて『なるほど!』と思いました(笑)」
小栗と本田は意外にも、今回が初共演だという。
小栗「そうなんです。なので、予告編の声を録ったときに、今後、2人でやるシーンの練習もしたり…。初めまして、のときの本田さんの印象は“ふわっとした感じ”でした(笑)」
本田「(笑)。そのときは時間にすると30分ぐらいでしたが、小栗さんの須賀の声をじかに聞くことで、須賀のバックボーンも想像できたので、とても貴重な時間になりました」
今や世界的にも注目されている新海監督の作品。グローバルな人気を博す魅力について聞いてみると…。
小栗「シンプルだからじゃないですかね。この『天気の子』も少年と少女の淡い恋の物語であり、物語的にはとてもストレート。さらには、雨が降り続く世界を舞台にした“天気”という万国共通のものがテーマになっている。今は世界的にも温暖化の影響からか不思議な天気になってきているので、そういうところも皆さんの心に刺さると思います」
本田「他の新海作品もそうですが、ここでしか見ることができない映像美には、寂しげなシーンもはかないシーンも全て美しいものに変えてしまう力があると思います。今回は東京・新宿が舞台で、個人的には“新宿はビルが高い”という漠然とした印象なのですが、新海監督のフィルターを通すと見慣れた景色も違って見えてくるんですよね。それが魅力であり、すごさだと思います」
小栗「確かに、新海監督の圧倒的な映像美だけでも、十分に見る価値があると思います」
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)