――与田さんも地元に帰って動物と触れ合ったり、おばあちゃんと話をしたり。
与田:動物とワイワイしているところは、岩下監督から特に何も言われなかったので自由にさせていただきました。個人的にはエンドロールの映像で、ヤギの「ごんぞう」がドアップで出てきたことがうれしかったです(笑)。
おばあちゃんと話をしている時は、家族って誰よりも私のことを見てくれているんだなと実感して。私の写真を切り抜いてファイルしてくれている優しさとかに触れてグッと来ました。泣いたらおばあちゃんが心配するかなと思ったんですけど、涙が全然止まらないんです。おばあちゃんには何も言われなかったからバレていないのかな?(笑)
――今回の作品で、ずっとグループに密着していた岩下力監督の印象は?
齋藤:岩下さんは海外向けの短いドキュメンタリー映像を作ってくださったりして、以前からお世話になっている方なので、メンバーたちもカメラが入っているから気を張らなきゃっていう感じではなかったです。
個別のインタビューでも、岩下さんが自分の話をしてくださったので、それを聞いているうちに自然と言葉が出てくる瞬間もありました。
与田:私はインタビューなどでしゃべることがあまり得意ではなくて、言いたいことはたくさんあるんですけどうまく言葉にできなかったり、話が止まっちゃたりするんです。
でも、岩下さんは私の時間に合わせてくれるというか、言葉が出てくるまで待ってくださったり、思いをくみ取ってくださるんです。とても、リラックスして話すことができました。
――劇中では“卒業”と“涙”が重要なキーワードになっていますね。
齋藤:ファンの皆さんの中には、1期生の頃からずっと応援してくださっている方もいれば、最近好きになってくださった方もいる。
今の乃木坂46は大きく変化している時期でもあると思うので、どうやったら多くの方たちに受け入れてもらえるのか。
難しい課題なんですけど、いつも考えています。自分のことになるとまだ全然分からないですけど“卒業”という言葉にネガティブなイメージはありません。
与田:劇中でも(西野)七瀬さんの卒業コンサートの模様が出てきますけど、あの時は涙が滝のように流れてきて寂しいという気持ちが大きかったんです。
でも、卒業されていった先輩たちは皆さんキラキラと輝いているんです。その姿を見た時に、いつまでも悲しんでいたらダメだなと。先輩たちに安心してもらえるように、もっともっと頑張らなきゃって思えるようになりました。
齋藤:涙に関しては…、与田っちょは四六時中泣いているよね?(笑)
与田:はい(笑)。2年前のシングル「逃げ水」の頃は泣かないようにしようと頑張っていたんですけど…。
齋藤:確かに「逃げ水」の時は強いなって思った。
与田:あの時は、めっちゃ気を張っていました。でも、もう泣きたい時に泣こうと思って。それからは、ずっと泣いています(笑)。
齋藤:私も昔は与田っちょみたいにすぐ泣いていたんです。感情の表現方法として泣くことしか知らなかったんです。あ、別に与田っちょのことを言ったんじゃないからね(笑)。
与田:大丈夫です(笑)。
齋藤:何かあっても涙を流すことしかできなかったんですけど、何となく自然と自制できるようになってきたんです。
ただ、昨年末の「日本レコード大賞」(2018年)の時はうれしいという気持ちに加えて、メンバーやスタッフの方たちの喜んでいる姿を見たらグッと来て涙があふれていました。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)