FBS福岡放送が9月21日(土)、開局50周年記念特番として、福岡出身の偉大なる作曲・編曲家、大村雅朗のドキュメント番組「風の譜~福岡が生んだ伝説の編曲家 大村雅朗~」を放送する。
数多のミュージシャンを生み出している福岡。福岡市博多区出身で、作曲家・編曲家、あるいはキーボーディストとして膨大なヒット曲を生み出した大村雅朗もその一人だ。
だが、凄腕の編曲家として、1,600もの作品に携わり、日本の音楽シーンに多大な影響を与えながら、46歳という若さでこの世を去った大村雅朗という存在は、地元・福岡ではあまり知られていないという。
大村雅朗は、20代前半に上京するや、プロの編曲家としてスタートし、すぐさま頭角を現した。八神純子「みずいろの雨」で注目を浴び、伊藤敏博「サヨナラ模様」、岸田智史「きみの朝」、ばんばひろふみ「SACHIKO」といったフォーク・ニューミュージック系から、石川ひとみ「くるみ割り人形」、榊原郁恵「Do it BANG BANG」、河合奈保子「スマイル・フォー・ミー」「エスカレーション」などのアイドルソングまでさまざまなジャンルで手腕を発揮。
そして、大村の仕事として最も知られるのは松田聖子と生み出した数々の作品だろう。「青い珊瑚礁」「チェリーブラッサム」「夏の扉」「SWEET MEMORIES」「時間の国のアリス」「ハートのイアリング」「天使のウィンク」といったヒットナンバー。青春期にその楽曲群に触れた人ならば、タイトルを目にしただけで、きらびやかなイントロ、メロディーラインを思い起こすはずだ。
さらには、佐野元春「アンジェリーナ」、吉川晃司「モニカ」「サヨナラは八月のララバイ」「ラ・ヴィアンローズ」、渡辺美里「My Revolution」「Long Night」「Teenage Walk」、大江千里「格好悪いふられ方」、大沢誉志幸「そして僕は途方に暮れる」といった名曲群。沢田研二「晴れのちBLUE BOY」でジャングルビートを導入するなど、先見性にも富んでいた。
番組には、大村を仕事のパートナーとしてだけでなく、弟のように思っていたという作詞家・松本隆が出演。松本は、長い間行くことが出来なかった墓参りのため、大村の故郷・福岡へ向かう。大村の実家や母校を訪ね、そこで驚きの事実を知ることに。二人を繋ぐ不思議な縁がそこにあったのだという。
大村雅朗×松本隆といえば、やはり松田聖子。大村が作曲も手掛けた名曲「SWEET MEMORIES」の制作秘話を中心に、松本のほか、松田聖子を生んだ若松宗雄プロデューサーも知られざるエピソードを語る。
他のゲストでは、同じく福岡出身のミュージシャンであるチューリップ・財津和夫、ヒットアルバムを大村が手掛けた鈴木雅之も登場。
八神純子と渡辺美里が名編曲家の思い出を振り返り、今の思いを語り尽くす対談も実現する。
さらに、八神と大村の大ファンでもある中島愛が、大村のレコーディングに参加したレジェンドミュージシャンと共演するスタジオライブも行われる。そのミュージシャンは、音楽監督&キーボード・西本明、ドラムス・島村英二、ベース・髙水健司、ギター・今剛、ピアノ&コーラス・山田秀俊、シンセサイザー&プログラマー・松武秀樹・・・というたまらない顔ぶれだ。
共に時代を歩んだアーティストのコメントやライブ、そして数々の映像資料や再現ドラマでたどる大村雅朗の功績、音楽への情熱、知られざる人間性。この特別番組は、音楽史においても貴重な記録映像となりそうだ。
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