NHK-BS2の公開生放送の音楽番組「WEDNESDAY J-POP」で1月19日、ゲストとしてゆずが登場した。この日はゆずのNEWシングル「Hey和」の発売日で、会場に集まった約300人の前でその新曲をはじめ「栄光の架橋」、「桜木町」を披露。また、本番終了後に「Hey和」の発売を記念してインタビュー取材を行い、北川悠仁、岩沢厚治の2人に新曲制作のエピソードや今後のツアー活動などについて語ってもらった。
――生放送のライブを終えての感想はいかがでしょう?
北川「すごく久しぶりにファンのみなさんの前で歌えてうれしかったです。新曲が出まして、自分たちの手元から聴いてもらう人に届いて初めて曲が完成すると思っていたので、きょう(のライブ)で完成したかなと」
岩沢「ウエンズデーJ-POPは生放送なので、お客さんも僕らもお互い緊張している中でライブをやっている感じでしたね。ほかにも生放送番組はたくさんあるんですけど、それでもかなりライブ感のある歌番組だなと。しかもフルコーラスで3曲も歌わせていただけるのがありがたいです(笑)」
――'10年の3月から制作してきたという「Hey和」についてお話してください
北川「制作期間が長かったので、本当に僕一人じゃなくて岩沢と共にこの曲に向き合ってきました。平和をテーマにした曲で、平和の逆にあるものって戦争だと思っているので、実際に戦争を体験した方のところに取材へ行ったりもしました。僕ら横浜の出身なんで横浜で取材したんですよ。そういう出会いとかも重なって完成したので、“自分がこの曲を作ったぞ”っていうよりはいろんな人たちの思いを込めて出来た曲です。取材したのは高齢の方が多くて、80歳以上の方とか、ほかに戦争について興味を持っている大学のサークルの人たちに取材をしましたね」
――'10年の弾き語りツアーを通して「2人の特性を改めて知ることができた」ということですが、詳しく聞かせてください
北川「一番は声ですよね。それぞれの声が混ざり合うと、どういう風に響き合うのかということをライブの中で実感できたのが大きな収穫ですね。あとは性格的なことかな(笑)。お互いせっかちなんですけど、そのせっかちのポイントが違ったりして、そこをつかみ始めると作業がはかどるんです(笑)」
岩沢「(弾き語りツアーでは)2人だけで演奏をやったことで、無駄がそぎ落とされたステージだったんですよ。以前からもシンプルな曲を目指しつつ、豪華に聴かせるみたいな気持ちがあったんですけど。ドラムやギター、ベースを入れていわゆるバンドサウンドに縛られ過ぎていたのかなと気づきつつ、2人だけの演奏の強さと、また弱さを知ることができました」
――3月から始まるアリーナツアーについて意気込みをお願いします
北川「今回は会場の大きさが変わったり、演奏も2人だけではないシーンもありますが、来てくれた方とより楽しく自由にできたらなと思います」
岩沢「(アリーナツアーは)たくさんやらせてもらっていますが、また新しいアリーナの使い方、ライブの仕方、演出など、音楽も自由なのでもっと自由にライブ感のあるステージにしようと今は作戦を練っている状態です(笑)」
――今度アルバムが発売されますよね?
北川「アルバムはほぼ出来上がっていまして、あとは皆さんのもとに届けるタイミングを待っている感じです。僕たちはいろんな人が聴ける曲を目指しているんですけど、より僕らの新たなオリジナリティーをすごく追求しているアルバムができたかなと思います。弾き語りツアーのことも含め、昨年やってきたことを全部このアルバムに集約しています。すごい作品が出てきますよ!」
岩沢「僕ら34歳なんですが、34歳ならではの歌をたくさん詰め込みました。まだ制作の途中ではありますが、若いころには作れなかったアルバムができたかなと思います。決して背伸びしているわけではなく34歳なりのアルバムということですね」
――今の“ゆずらしさ”を言葉に表すと?
北川「うーん。“ハーモニー”ですかね。一番大事にしていることなんですが、僕らはタイプも違うし、ライフスタイルも違うんですけど、音楽で2人が重なったときに僕らにしか出せないハーモニーっていうのがあるので」
岩沢「“バランス”というか、“凸と凹”というか(笑)。どっちかが出ればどっちかがヘコむというか、そのバランス感覚って表現するとかっこよすぎですけども(笑)。阿吽(あうん)の呼吸っていうのもかっこよすぎですね(笑)。コンビネーション…それももったいない(笑)。まあそういう感じに近いものがゆずらしさかなと」
――もう1月も半ば過ぎてしまいましたが2011年の抱負をお願いいたします
北川「ことしはね。地デジのことがあるからね(笑)。世の中も新たな展開を見せてくるのではないかと思う中、僕らは相変わらず自分たちのペースで歩んでいこうかなと(笑)」
岩沢「毎年年末にフリーライブを冬至の日にやっているのですが、それをyou tubeで配信したりとか、新たなツールが出てくる時代なので、時代時代に沿った面白い挑戦を音楽を通して何かできたらいいなと思っています」
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